パキスタン北東部でM7.6の地震
【2005年10月8日】
気象庁、米国地質研究所、各報道機関によると、8日午前8時50分(現地時間、UTC+5、日本時間午後0時50分)、パキスタン北東部でマグニチュード7.6(米国地質研究所による。気象庁の推定では7.8)の地震があった。パキスタンを中心に、アフガニスタン、カシミールで被害があったと報道されている。
震源地はイスラマバードの北北東95kmの、北緯34度25分55秒東経73度32分13秒。震源の深さは10km。
気象庁は、この地震による津波の心配はないとしている。
なお、午前9時26分(現地時間、日本時間午後1時26分)に、マグニチュード5.9の余震があった。さらに、午前10時8分、19分、26分にもマグニチュード5.4から5.6の地震が観測された。
朝日新聞によると、イスラマバードでは揺れが1分間ほど続いた。AFP通信は、30秒以上続いたゆれの後、5分ほどのゆれがあったとの目撃者の情報を伝えている。日本経済新聞は共同通信電として、市内ではビルが一部崩れるなどの被害が出たと伝えた。また、パキスタンでは民家の倒壊が多く、負傷者が出ている。AFP通信によると、カシミール地方では、村が壊滅状態になった。CNNは、パキスタンでは、ラワルピンディの学校で少女1人が死亡したのを含め、14人が死亡したと伝えた。AFP通信によると、イスラマバードから約700キロメートル離れたパキスタンの町クエッタでもゆれが感じられた。
AFP通信などによると、イスラマバードから約380キロメートル離れた、アフガニスタンの首都カブールでもゆれが感じられた。朝日新聞はアフガニスタン東部で子ども2人が死亡したと伝えた。
NHKによると、インド北部でもゆれが感じられた。CNNによると、カシミールのインド統治地域では、バラムラ町で3人と、スリナガルで2人の計5人が死亡した。AFPのカメラマンは、北インドで、少なくとも12人がけがで病院にいるのを目撃した。
ロイターは、パキスタンでの死者を、イスラマバードで3人、カシミールのパキスタン統治区域で25人、北西辺境州のハザラ地域でおよそ30人と伝えている。また、カシミールのインド統治地域では少なくとも16人、アフガニスタンで1人の死者があったと報じている。
出典
- 『地震情報(遠地地震に関する情報)』 — 気象庁, 2005年10月8日
- "Magnitude 7.6 - PAKISTAN 2005 October 8 03:50:38 UTC"。米国地質研究所、2005年10月8日。
- "Earthquakes Magnitude 2.5 or Greater in the United States and Adjacent Areas or Magnitude 4.0 or Greater in the Rest of the World"。米国地質研究所、2005年10月8日。
- 『地震:パキスタンなどでM7.6の強い地震』 — 毎日新聞社, 2005年10月8日
- 共同通信社 『パキスタン北部で強い地震、建物などに被害』 — 日本経済新聞, 2005年10月8日
- 『パキスタンでM7.6の地震 「村が壊滅」の報道も』 — 朝日新聞社, 2005年10月8日
- "Strong earthquake rocks Pakistan and India, casualties feared"。AFP通信、2005年10月8日。
- "Major quake in Pakistan kills 19"。CNN、2005年10月8日。
- "Earthquake shakes subcontinent; scores feared dead"。ロイター、2005年10月8日。