山形県で特急「いなほ14号」が脱線、乗客4名死亡

【2005年12月25日】

事故を起こしたのと同型の485系3000番台(資料)(GFDL)

12月25日と26日の朝日新聞など報道各社によると、12月25日午後7時20分(UTC+9)頃、山形県で特急列車が脱線転覆した。

事故があったのは山形県庄内町JR羽越線北余目-砂越間の最上川橋梁付近。秋田新潟行き上り特急「いなほ14号」(6両編成)が脱線転覆した。この事故で4名が死亡、運転士を含む33名が負傷して近くの病院に運ばれた。読売新聞によると、死亡した4名はいずれも先頭車両に乗車していたという。

JR東日本新潟支社によると、事故が起きた列車は秋田駅を午後4時34分に発車し新潟駅に午後8時7分に到着する予定だったが、酒田駅を1時間8分遅れで発車した。脱線したのは6両編成のすべての車両で、先頭から2両目までが線路に対して直角になって横転している。当時、現場周辺には暴風雪警報が発令されていた。また、運転士(29)によると、電車は時速約100kmで鉄橋を走行中に突風が吹き、その後脱線したという。車掌(26)は同支社に「衝撃を受けて列車が止まった」と報告している。これにより、羽越線を経由する寝台特急「日本海」・「トワイライトエクスプレス」・「あけぼの」といった列車がすべて運休した。

産経新聞によると、26日未明、山形県警は庄内警察署内に捜査本部を設置し、事故原因の究明を急ぐ方針。

朝日新聞によると、JR東日本管内で乗客が死亡する事故が発生したのは、1988年12月5日の東中野駅構内で運転士と乗客1名が死亡した列車衝突事故以来である。

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