中国製冷凍餃子 今度はジクロルボス検出

【2008年2月6日】

日刊スポーツによると、中国冷凍食品餃子による中毒症状事件で、これまでに確認された有機リン系殺虫剤性分「メタミドホス」に続き、今度は同じ有機リン系の別の殺虫剤成分「ジクロルボス」が検出されたことが2月5日、日本生活協同組合連合会 (COOP) の発表でわかった。

COOPが発表した問題の成分が入った商品は、中国の天洋食品の工場で2007年6月3日に製造された「COOP手作り餃子」。この商品の皮や具からジクロルボスが検出された。朝日新聞によると、COOPが2月4日に商品検査センターで調べたところ、濃度の最も高いのは皮の部分で110PPM。また餃子の具(中身)からは0.42PPM、餃子の全体で10PPMが確認されており、この濃度だと2個食べると体重50kgの人の1日の許容摂取量を越えてしまうが、健康被害は寄せられてはいない。

朝日によるとこの商品は同年11月10日に福島県の「コープあいづ」が運営する「コープバリューぷらざ店」で発売されたもので、千葉県兵庫県で中毒症状が発された問題の商品(同年10月20日製造)とは製造日が異なっている。COOPの説明では、問題の商品は店の従業員から「オイルのようなきついニオイで食べられない」と苦情があり、即日に返品。店にあった同じ日の製造日分の商品を調べたところ、同様の異臭がわかったためにコープあいづでは参加全店からこの商品238袋を回収した。

その後COOPには同年10月に宮城県のみやぎ生協からも福島の商品と同じ製造日の商品の袋から異臭があったという届出が2度あり、この商品を輸入したJTフーズ社に調査を依頼したところ、同年11月20日までにトルエン等の化学物質を検出。しかしJTフーズ社、COOP双方とも「工場が直接の原因ではない」として問題の商品の輸入・販売は続けられていた。

朝日新聞と日刊スポーツによるとこの検出に関してCOOPは2月5日千葉県警に連絡を行った他、福島県警も経緯を調査することを発表。更に厚生労働省もジクロルボスが含まれていないかを各都道府県に検査するように通知を行うことを決めた。

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