中国・上海の期限切れ肉事件 関係者5人を拘束
【2014年7月23日】
現地7月23日に新華社が伝えたところによると、中国・上海市の「上海福喜食品」が、ファーストフードチェーン店大手・マクドナルドなどに使用期限が切れた鶏肉を販売したとされる問題で、同市公安当局は7月23日までにこの会社の関係者5人を刑事拘束した。[1]
今回の問題は上海市のテレビ局による潜入取材で分かり、上海市の当局はこの番組が放送された現地7月20日夜の放送後立ち入り調査を実施、同21日に生産を停止するように命じた。同市の公安局と食品・薬品監督管理局は現地7月22日に合同捜査チームを設置して本格的な捜査を行い、上海福喜食品に「組織的な違反生産・経営行為の疑いがある」と発表した。[2]
上海市食品監督当局は現地7月23日までに「チキンマックナゲット」や豚肉のハンバーグなどの加工品に問題があったと認め、これらの関連商品約100トン相当を押収したと新華社は報じている。[1]
また今回の事件は中国国内でも反響があり、中国の新聞によると北京市が飲食店のチェーン展開をする2000社以上に対して肉類・肉製品の検査強化を決めたほか、四川(しせん)省や浙江(せっこう)省など各都市においても一斉調査を実施、上海福喜食品の肉製品の差し押さえを行っている。[2]
上海福喜食品から1年間で6000トン輸入
編集日本の厚生労働省は上海福喜食品から1年間で約6000トンの加工肉が日本に輸入されていたことを発表した。厚労省は食品衛生の観点から、問題があったものがどの程度含まれているかなどについて、中国政府に確認を急いでいる。また日本国内の流通先については「日本マクドナルドとファミリーマートの2社のみと確認できた」としている。[3]
菅義偉官房長官は7月23日に行った会見で「製造された食品は(検疫所が)一時的に輸入を差し止める処置を行っている」と説明した。[1]
情報源
編集関連記事
編集- 日本マクドナルドが使用期限切れの疑いのある鶏肉を使ったチキンナゲットの販売停止(2014年7月22日)