中国のマクドナルドが肉類の取り扱いを停止

【2014年7月29日】

中国上海福喜食品による期限切れ食肉流通問題で、マクドナルドの中国現地法人(以下「マクドナルド中国法人」は現地7月28日から、上海福喜食品を含むアメリカのOSIグループ所属の中国国内すべての工場から原材料調達を停止したことを発表した。当初マクドナルド中国法人は7月24日、今回の事件を受けて、同じOSI系列の河南福喜食品から調達先を切り替えるとしていたが、消費者などの懸念を聞いて「25日から全面的に使用(OSI系列からの調達)をやめた」としている[1]

このため、マクドナルド中国法人内の店舗において、肉類(鶏肉牛肉豚肉)のハンバーガーのメニュー提供を停止した。ブルームバーグが、マクドナルド中国法人の北京と上海の配送担当者に電話取材したところ、現在提供されているハンバーガー類のサンドウィッチ(中身の具材)が、フィッシュバーガーのみであると確認している。また香港のマクドナルド現地法人によると、OSIの広州、河南の両工場から仕入れた材料であるとして、チキンマックナゲット、マック・スパイシーチキンフィレ、カップ入りフレッシュコーンアイスレモンティーグリーンサラダ、グリルチキンサラダのメニューについても販売を停止しているという[2]

しかし、マクドナルド中国法人の広報担当は、納入業者を変更しており、中国の北部や中央部で商品の提供が限定される可能性があると明らかにしており、実際、上海市内にあるマクドナルド店舗の店長は、フィッシュも残り少なくなっていると語った。マクドナルド中国法人の広報担当者によると「別のサプライヤーからの仕入れを拡大しているところ」だという[3]

OSIグループCEOは謝罪会見

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OSIグループのシェルダン・ラビン最高経営責任者(CEO)兼会長は現地7月28日に上海市で記者会見し「心から謝罪する」として、今後の再発防止策を図る考えを示した[4]

ラビンCEOは「我々はすべての責任を負う」と強調したうえで、「この事件に責任のある者に、必要な行動をとる」として、今回の事件で不正行為にかかわった幹部らについては処分を行う考えを示している[5]

また今後は、上海市にOSIの「アジア品質管理センター」を設置し、それと同時に向こう3年間をかけて、1000万日本円レート換算約1億6500万円)[脚注 1]をかけて、食品安全の教育活動も実施していくとしている[4] [5]

OSIのデビッド・マクドナルド社長は「最も高い基準やプロセス、方針に関する内部要件と全く一致していない問題が我々の調査で判明した」と述べ、その上で「中国事業は分離した文献的な事業体としてではなく、我々の企業組織に直接組み込まれ、OSIインターナショナル傘下の一部となる」と話している[2]

情報源

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  1. 共同OSIからの調達停止 中国のマクドナルド』 — 産経新聞, 2014年7月29日
  2. 2.0 2.1 ブルームバーグマクドナルドのメニュー、中国ではフィッシュバーガーのみ』 — ブルームバーグ, 2014年7月28日
  3. 北京中国のマクドナルド、期限切れ食肉問題で品切れも』 — ウォール・ストリート・ジャーナル, 2014年7月28日
  4. 4.0 4.1 上海=金順姫 『期限切れ肉、米親会社CEOが謝罪 「必要な行動とる」』 — 朝日新聞, 2014年7月28日
  5. 5.0 5.1 上海時事トップが謝罪=上海に品質センター新設-「期限切れ肉」親会社』 — 時事通信社, 2014年7月28日
脚注
  1. 朝日より。時事では日本円レートを1億6000万円と記している