NHK、大相撲名古屋場所の生中継はせず

【2010年7月6日】

時事通信によると、NHK福地茂雄会長は7月6日(UTC+9 以下同)、大相撲名古屋場所(7月11日初日・愛知県体育館)の生中継による放送を行わず、代わりに全取組終了後の夕方6時台にダイジェスト番組を放送することを決めた。NHKの放送史上、大相撲のテレビ生中継が行われないのは初めてであるが、読売新聞によると、ラジオでは戦時中の1942年から1945年に生中継を止めて、録音実況にしたことがあった。デイリースポーツによると、生中継を予定していた時間帯は、通常の定時放送を行うとしているほか、NHK総合テレビ(7月7日0:25放送分のNHK定時ニュース)によれば、衛星テレビ放送でも生中継をしないとしている。

デイリーによると、生中継取りやめの最大の理由は「中継を中止するべきだ」という声が殺到したことに加え、相撲協会のガバナンス委員会のメンバーや方向性が明確でないことを上げている。福地会長は「我々にとっては苦渋の選択。こうしてでも国技の灯を消さないことが大事だと思った」と話している。

時事によると、福地会長は「賭博問題は大相撲の根幹に関わる極めて重大な問題で遺憾だ。視聴者からも連日厳しい意見が寄せられ、6割以上が中継を中止にすべきだという内容だった」と指摘した上で、「中継を楽しみにしている視聴者も多いが、改革の具体的な道筋は見えていない」として中継中止について説明した。NHKに6月14日から7月4日に寄せられた意見は約1万1100件あり、そのうちの68%が反対意見だったという。

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