JR西日本の電車で緊急無線用ヒューズの盗難相次ぐ

【2010年7月16日】

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ウィキペディア列車防護無線装置に関する記事があります。

産経新聞によると、JR西日本大阪環状線などの電車約20両について、緊急時に周辺の電車に対し停止信号を送る「防護無線」の予備電源のヒューズが、何者かによって抜き取られていたことが、7月15日UTC+9)に判明した。

読売新聞によると、同社の話として、4月末に実施した定期点検で、大阪環状線の車両1両で被害が発覚。さらに同社は、同型の約2,800両を緊急点検した結果、阪和線関西本線などを走行する約20両についても同様の被害が明らかになり、6月中旬に大阪府警被害届を提出した。

産経新聞によると、防護無線は、非常時に乗務員が周辺の列車を停止させる信号を発報する装置。2005年4月に発生したJR福知山線脱線事故では、この事故によって防護無線が作動しなくなったため、同社は、非常時でも自動的に防護無線が作動するよう予備電源を配備した。盗難に遭ったヒューズは、予備電源から防護無線に電力を供給するための機具で、予備電源の蓋の部分のキャップを、ドライバーで外すことで抜き取ることができるという。

読売新聞によれば、このヒューズは、ねじで固定されたカバーの内側に位置しており、自然には抜け落ちない仕組みになっているため、同府警は、何者かが抜き取ったと判断。また、部外者が立ち入ることは困難であることから、同府警は内部犯行の可能性もあると見ている。

産経新聞によると、同社は一連の被害を受け、ヒューズのキャップに封印シールを貼付するなどの対策を実施した。

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