JR西日本の運転士ら、「音がうるさい」と緊急列車停止装置のスピーカーに紙などの詰め物

【2010年9月7日】

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ウィキペディア緊急列車停止装置に関する記事があります。

読売新聞日本経済新聞によると、JR西日本は、山陽山陰紀勢本線などを走行する車両計10両に設置された緊急列車停止装置(EB装置)警報スピーカーのカバー内に、トイレットペーパーなどのが詰め込まれていたと、9月6日UTC+9)に発表した。

読売新聞によると、同社は、スピーカーの音量を絞るために運転士が細工した可能性が高いと見ている。同社では8月に、自動列車停止装置(ATS)のスピーカーが、音量を絞るためにテープで目張りされていたことが発覚しており、同社の安全管理のあり方が問われかねない状況である。

読売新聞によると、EB装置は、2005年4月に発生した福知山線脱線事故後に設置が義務付けられた。先頭車両の運転室に於いて作動し、運転士が1分間に亘り運転操作をしなかった場合に警報音が鳴り、さらにその後5秒間何もしなければ非常ブレーキが作動する仕組み。

読売新聞によると、8月31日島根県東出雲町内の山陰本線を走行中の列車で非常ブレーキが作動したが、その際、運転士から「警報音が聞こえなかった」との申告があった。このため同社でスピーカーのカバーを外し点検を行ったところ、スピーカーがトイレットペーパーで覆われていたという。

また、日本経済新聞によれば、同型の装置を備える車両1,593両を調査した結果、大阪福知山広島米子の各支社管内の計9両でも同様の事例が見付かり、また、運転士と車掌との連絡用ブザーでも、同様の事例が1件あった。

読売新聞によると、同社は、「安全基準を満たす75デシベル以上の音量は出ており、安全上の重大な影響はなかった」と説明しつつも、今後、適切に機器を取り扱うよう指導を徹底するとしている。

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