天皇陛下、8月8日にお気持ち表明へ - 午後3時からビデオメッセージの形で

【2016年8月6日】

天皇陛下(2014年4月撮影)PD

宮内庁は、天皇陛下が8月8日午後3時からビデオメッセージの形でお気持ちを表明すると発表した。ビデオメッセージは約10分間で、象徴天皇としてのお務めに関する考えを示す内容となる見込みで、天皇陛下自身が用意した原稿を読み上げることになる。天皇陛下がビデオメッセージでお気持ちを表明されるのは、東日本大震災の後に表明されて以来2度目となる[1][2]。また、日本国憲法第4条で「国政に関する機能は有しない」と定められているため、皇室典範の改正や特別法の制定が必要となる「生前退位」に関して、「退位」などの直接的な意向は避けられる見通しで、関係者は「天皇陛下自身の気持ちがにじみ出るものになる」としている[1]。宮内庁の山本信一郎次長は発表に当たって、「天皇陛下が国民一人一人にお話になることになった。大変重いことだと思う。」と述べた上で、日程の公表に関して「多くの人々に関心を持って欲しいため、事前に日程を公表した」とコメントしている[2]。ビデオメッセージはNHKと在京5局が放送するほか[3]、おことばとして宮内庁のホームページに、日本語と英語で掲載される[1]

また、政府関係者の話として安倍晋三内閣総理大臣は8日中にコメントを発表することを検討しているほか[4]大島理森衆議院議長伊達忠一参議院議長もコメントを発表することを検討している[2]。一方で政府は、憲法に触れる恐れがあるため、すぐに有識者会議を設置することは見送り世論を踏まえ慎重に検討するとしている[5]自由民主党二階俊博幹事長は、「国民が等しく尊敬する天皇陛下がどのようなご意志を明らかにされるのか、皆で考えることは必要があるかもしれない」とコメントした上で、現時点での具体的なコメントは避けた[6]

情報源 編集

  1. 1.0 1.1 1.2 天皇陛下 8日にビデオでお気持ち表明へ』 — 日本放送協会, 2016年8月5日
  2. 2.0 2.1 2.2 島康彦、多田晃子 『天皇陛下のお気持ち表明は10分間 自らの原稿読み上げ』 — 朝日新聞, 2016年8月5日
  3. 各局とも放送内容変更…天皇陛下、8日午後3時お気持ち公表』 — スポーツ報知, 2016年8月6日
  4. 天皇陛下の「お気持ち」表明後にコメント=安倍首相が検討』 — 時事通信, 2016年8月5日
  5. 政府は有識者会議の設置を当面見送りへ 憲法に抵触の恐れ 世論の動向見極め』 — 産経新聞, 2016年8月6日
  6. 自民・二階俊博幹事長「みんなで考える必要」 陛下メッセージ公表へ』 — 産経新聞, 2016年8月5日

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