天皇陛下、8月上旬にもお気持ち表明の見通し - 「生前退位」を巡り

【2016年7月30日】


宮内庁関係者は、首相官邸に天皇陛下が8月8日に天皇陛下のお気持ちを表明するという方針を伝えた[1]。天皇陛下は、既に報じられている通り日本国憲法に定められた象徴としての務めを十分に果たせる者が天皇の位にあるべき」との考えから、皇太子さまに譲位なさる考えを示されていた。NHKは関係者の話として、宮内庁は来月8日をめどに国民に語りかける形で、陛下のお気持ちを示される方向で日程の調整を進めている[2]。宮内庁はお気持ちの表明に当たって、宮内庁長官が代弁する形やテレビ中継など、お伝えになる方法や時期について、宮内庁は天皇陛下と相談したうえで慎重に決める見通しとなっている[3]。また朝日新聞は関係者の話として、年内にお気持ちを表明する形で日程を調整していたが、7月13日の報道を受け早い段階でのお気持ちの表明となった[4]。お気持ちの表明にあたっては、日本国憲法において「国政に関する機能を有しない」(第4条)と定められているため、国会において立法措置が必要となる「生前退位」に関しては天皇陛下が自身が直接示されることはない見通しとなっている[2]

また菅義偉内閣官房長官は29日の会見で今回の報道を受け、「報道については承知しているが、政府としてのコメントは避けたい」とコメントしている[2]。政府関係者は、「国民世論が最も重要であり、国民が納得しない限り政府として対応をとるということはない」とコメントしている。民進党小川敏夫参議院議員会長は記者会見で、「お年を召されてからの公務の負担は大変であり、重い。お立場に配慮した仕組みが必要」との認識を示した[5]

情報源

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  1. 天皇陛下、8月8日にも「お気持ち」表明』 — 日本経済新聞, 2016年7月30日
  2. 2.0 2.1 2.2 天皇陛下 8月にもお気持ち表明へ』 — 日本放送協会, 2016年7月29日
  3. 陛下、8月上旬にも「お気持ち」 宮内庁検討、生前退位巡り』 — 中日新聞, 2016年7月29日
  4. 島康彦、多田晃子 『天皇陛下、来月「お気持ち」表明へ調整 生前退位めぐり』 — 朝日新聞, 2016年7月29日
  5. 高本耕太、水脇友輔 『「国民の受け止め重要」政府、慎重対応』 — 毎日新聞, 2016年7月29日

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