スポーツ仲裁裁判所、ダリア・クリシナ選手の出場を認める - 国際陸連の判断を覆す
【2016年8月16日】
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スポーツ仲裁裁判所(CAS)は15日、国際陸上競技連盟(IAAF)がダリア・クリシナ選手に対する処分について、これを覆しクリシナ選手のリオデジャネイロオリンピックへの出場を認める裁定を出した[1]。クリシナ選手はロシアの陸上選手として唯一IAAFからリオデジャネイロオリンピック出場を認められていたが、IAAFは新たな情報が見つかったとして12日に出場取り消しを決めたが、クリシナ選手はこれを不服としてCASに提訴しており、CASは14日にクリシナ選手から聞き取り調査を行っていた[2]。新たな情報に関しては「クリシナ選手のサンプル2件に開封の痕跡があったほか、1件には2種類のDNAが混在していた」と報道されており、IAAFも「サンプルの開封と操作が行われていたことは確実」と今回の審理で主張していた[3]。CASは裁定の理由について「ドーピングを指摘された時期には常にドーピング検査を国外で行っていたことを証明している」として[2]、IAAFが定めた「特例による参加」に関する条項は有効であるとした[1]。IAAFはCASの裁定を受け、クリシナ選手の参加を認めるとしているが[1]、「世界アンチ・ドーピング機関(WADA)の調査チームから受け取った情報にも関わらず、クリシナ選手の例外的な参加資格が取り消されずに、彼女がオリンピックに出場するという決定に怒りを覚える」との声明も出した。また国際オリンピック委員会(IOC)マーク・アダムス広報部長は裁定について「選手の権利を保障する意味で重要な決定」とのコメントを出した[2]。
情報源
編集- ↑ 1.0 1.1 1.2 リオデジャネイロ=結城和香子 『露クリシナ一転出場、CASが国際陸連処分覆す』 — 読売新聞, 2016年8月15日
- ↑ 2.0 2.1 2.2 『参加資格取り消されたロシア選手 出場認める裁定』 — 日本放送協会, 2016年8月15日
- ↑ 『クリシナが再逆転でリオ出場可能に、CASが異議認める』 — フランス通信社, 2016年8月15日
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