第49回衆議院議員総選挙が執行
【2021年11月2日】
10月31日、第49回衆議院議員総選挙が行われ、11月1日未明に全議席が確定した[1]。
この選挙は、衆議院議員の任期満了(10月21日)後に投開票が行われ、これは現行憲法下で初めてのこととなった[2]。また、解散(10月14日)から投開票までは17日となり、戦後最短となった[2]。
投票率は55.93%となり、前回よりは高いものの、戦後3番目に低くなった[3]。
選挙結果の概要
編集政党名 | 解散時 | 立候補者数 | 当選者数 | 増減 | 比率[注 1] | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
合計 | 小選挙区 | 比例 | |||||
自由民主党 | 276 | 338 | 261 | 189 | 72 | -15 | 56.13% |
立憲民主党 | 109 | 240 | 96 | 57 | 39 | -13 | 20.65% |
日本維新の会 | 11 | 96 | 41 | 16 | 25 | +30 | 8.82% |
公明党 | 29 | 53 | 32 | 9 | 23 | +3 | 6.88% |
国民民主党 | 8 | 27 | 11 | 6 | 5 | +3 | 2.37% |
共産党 | 12 | 130 | 10 | 1 | 9 | -2 | 2.15% |
れいわ新選組 | 1 | 21 | 3 | 0 | 3 | +2 | 0.65% |
社民党 | 1 | 15 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0.22% |
諸派 | 2 | 53 | 0 | 0 | 0 | -2 | 0.00% |
無所属 | 12 | 78 | 10 | 10 | - | -2 | 2.15% |
合計 | 461(欠員4) | 1051 | 465 | 289 | 176 | ±0(+4) | 100.00% |
与党
編集- 自由民主党
- 自民党は公示前より議席数を減らしたものの、単独で絶対安定多数[注 2]を維持[1]。
- しかし、甘利明幹事長が小選挙区で落選し(比例代表で復活)、幹事長の辞意を表明した[5]。
- 公明党
- 公明党は、議席を増やした[4]。また、2016年参院選ぶりに比例票が700万票を超えた[6]。この結果について、山口那津男代表は、SNSの活用が功を奏したと分析した[6]。
野党共闘
編集立憲民主党・共産党・国民民主党・れいわ新選組・社民党と野党共闘を組み、217の選挙区で候補者を一本化していた[7]。
- 立憲民主党
- 立憲民主党は、単独では議席を減らす結果となった[4]。小沢一郎氏が小選挙区で落選[8]、党副代表の辻元清美氏が比例代表でも復活できず落選した[9]。
- この結果を受けて、枝野幸男代表は辞意を表明した[10]。
- 共産党
- 共産党は、議席を減らした[4]。野党共闘については、続ける考えを示した[11]。志位和夫委員長も留任する考えを示した[12]。
- 社民党
- 社民党は、小選挙区での1議席を守る結果となった[4]。
- れいわ新選組
- れいわ新選組は、議席を増やした[4]。山本太郎代表は2年ぶりの国会復帰となった[13]。
- 国民民主党
- 国民民主党は、議席を増やした[4]。前職議員が出馬した6小選挙区では全員が当選した[14]。
その他野党
編集脚注
編集情報源
編集- ↑ 1.0 1.1 1.2 『【衆院選詳報】自民は261議席、甘利幹事長は辞意 立民は96議席、維新は躍進の41議席』 — 東京新聞, 2021年11月1日
- ↑ 2.0 2.1 『衆議院が解散 総選挙は19日公示―31日投開票』 — 日本経済新聞, 2021年10月14日
- ↑ 『衆院選 最終投票率は戦後3番目に低い55.93%』 — 日本放送協会, 2021年11月1日
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 4.6 4.7 『衆議院選挙2021特設サイト』 — 日本放送協会, 2021年11月1日
- ↑ 『甘利幹事長、首相に辞意伝達 小選挙区敗北受け』 — 日本経済新聞, 2021年11月1日
- ↑ 6.0 6.1 『公明代表「リベンジできた」 衆院選比例700万票に手応え【21衆院選】』 — 時事通信社, 2021年11月1日
- ↑ 『不振の野党共闘を数字で見る 対決型・三つどもえ型・混戦型の結果は』 — 朝日新聞, 2021年11月1日
- ↑ 『選挙区落選の小沢一郎氏 陰った「神通力」、対立候補が採った小沢流』 — 朝日新聞, 2021年11月3日
- ↑ 『「維新の大きな風感じた」 落選の立民副代表・辻元氏 』 — 産経新聞, 2021年11月1日
- ↑ 『共闘不発、立民困惑 路線継続も執行部に不満【21衆院選】』 — 時事通信社, 2021年11月1日
- ↑ 『共産と社民、唯一の小選挙区の議席守る』 — 日本経済新聞, 2021年11月1日
- ↑ 『議席・得票数減 「責任はない」 共産・志位氏』 — 毎日新聞, 2021年11月2日
- ↑ 『山本太郎代表、れいわ新選組3議席も「やっとスタートライン、おめでたくとも何ともございません」』 — スポーツ報知, 2021年11月2日
- ↑ 『「改革中道」に手応え 国民民主【21衆院選】』 — 時事通信社, 2021年11月1日
- ↑ 『大阪の小選挙区、維新が全員当選 自民は全員敗れ、立憲も議席失う』 — 朝日新聞, 2021年11月1日
- ↑ 『吉村効果絶大、今後の維新に必要なのは政策の“旗頭”』 — 政経電論, 2021年11月11日
- ↑ 『維新・松井氏「野党共闘、くみしなくてよかった」 枝野氏辞意に』 — 毎日新聞, 2021年11月2日
注釈
編集- ↑ 百分率は小数第3位を四捨五入
- ↑ 絶対安定多数とは、常任委員会の委員長ポストをすべて与党議員で埋め(衆議院では17)ても、委員会で過半数の委員を与党が占めることができる状態のこと。絶対安定多数とは, 日本経済新聞