ドレスデン1区の追加投票終わる―ドイツ連邦議会選挙

【2005年10月4日】

ドイツ
特集:ドイツ連邦議会2005年選挙
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10月2日、ドイツ連邦議会ドレスデン1区で、先月18日の選挙への追加投票が行われた。即日開票の結果、アンゲラ・メルケル党首率いるキリスト教民主同盟 (CDU) が小選挙区1議席を得て、勝利した。

投票は2日欧州中央夏時間(UTC+2)午後6時(日本時間3日午前1時)に終了したあと、即日開票され、9月18日に行われた総選挙の後、半月間不確定だった2議席の行方がようやく定まった。ドレスデン1区では、選挙直前にNPDの候補者が死亡し、投票用紙の変更などの対応のため、選挙が延期された。

ザクセン州選挙管理委員会が現地時間午後5時45分に発表した投票率は72%だった。

小選挙区の議席はCDUのアンドレアス・レンメル候補が制した。得票率は全体の37.0%だった。社会民主党 (SPD) のマルリエス・フォルクマー候補は32.1%、左翼党候補は19.2%だった。

比例投票は、SPDが27.9%、CDUが24.4%、自由民主党(FDP)が16.6%、緑の党が7.1%だった。FDPの得票はCDU支持者の票が流れたためとみられる。

ドイツ連邦議会は、比例代表併用制を取っており、議席配分は比例への投票によって決まる。しかし小選挙区の当選者が比例での割り当て数を超過した場合には、超過議席が与えられる。このためCDUは、ドレスデン1区の比例投票によっては超過議席を失う可能性があり、支持者にCDUへ投票しないよう呼びかけていた。2日の投票では、超過議席を失う目安の41000票を下回り、超過議席を確保することに成功した。

2002年の同選挙区での各党の得票は、SPDが32.9%、CDUが30.5%、PDS(民主社会党、現左翼党)17.7%で、緑の党 (7.9%) とFDP (7.0%) が続いていた。

追加選挙の結果、CDUが1議席を加え、CDUとCSU(キリスト教社会同盟)の統一会派は議席を226議席に増やした。一方、第2党のSPDは、222議席にとどまった。CDU/CSUとSPDの議席差は、3議席から4議席に開いた。

追加選挙は州の間で議席の変動を呼び起こした。ノルトライン=ヴェストファーレン州で比例選出されたCDUのガイウス・ユリウス・チェーザー候補は、追加選挙の結果、議席を失い、ザールラント州のアンネッテ・フュービンガー候補に、議席を譲ることになった。

英語版ウィキニュースおよびドイツ語版ウィキニュースの翻訳に基づきます。

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