ドイツ「大連立」、2党首が入閣を辞退

ドイツ
特集:ドイツ連邦議会2005年選挙
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【2005年11月7日】

9月の総選挙の結果を受け、「大連立」を組んだドイツの二大会派、ドイツキリスト教民主同盟(CDU)・キリスト教社会同盟(CSU)の統一会派「同盟」とドイツ社会民主党(SPD)の連立交渉が、難航を伝えられている。各報道機関によれば、当初入閣を予定していたCSUのシュトイバー党首とミュンテフェリングSPD党首が、ともに連立内閣に参加しない意向を示した。二人は閣外からの協力を表明しているが、大物政治家2人の離脱は、両会派の調整を困難なものとするという観測がなされている。

ミュンテフェリングSPD党首がSPD党首からの退任と入閣の辞退を先月31日に表明したことが、一連の離脱の引き金となった。1日の日本経済新聞などは、31日行われたSPDの幹事長選挙で、ミュンテフェリング党首の推したヴァッサーヘーフェル氏が、左派で女性の若手政治家のナーレス氏に大差で敗れたことが原因であるとしている。ミュンテフェリング党首は、労働相兼副首相として入閣する予定だった。

ついで、日本経済新聞によれば、ミュンテフェリング党首の辞任および内閣への不参加表明を受け、シュトイバーCSU党首が内定していた閣僚ポストの辞退を表明した。シュトイバー党首は同日「状況は変わった」とテレビ局に語り、翌日11月1日、入閣しない意向をCSU役員会で表明した。シュトイバーCSU党首は、経済相として入閣することが連立協議の初期から予定されていた。

離脱の連鎖について、1日の産経新聞は、シュトイバー党首の辞退の根底には、SPDをミュンテフェリング党首がまとめられない限り政局運営が難しいとする判断があると観測している。また朝日新聞は、閣僚の担当分野などについて、CDU党首のメルケル次期首相とCSUのシュトイバー党首との間に対立があったことを現地報道機関が伝えたと報じている。シュトイバー党首は連立交渉でもSPDとの調整で大きな役割を果たしており、SPD内部での左派の発言力の増大とともに、メルケル次期首相にとって今後の両会派間の調整はより困難をましたとの観測を、ロイターなど各報道機関は伝えている。

連立交渉は、当初11月12日に終了する予定だった。4日のロイターによれば、シュレーダー現首相(SPD)は、難航が伝えられる連立交渉について11月22日には内閣が発足するとの見通しを示した。ロイターによれば、シュレーダー現首相は「(話し合いは)このところうまくいっている。」と語った。

SPDは、2日の幹部会で、辞任を表明したミュンテフェリング党首の後任として、ブランデンブルク州のマティアス・プラツェク州首相を選出した。3日の日本経済新聞によれば、ブランデンブルク州はSPDと同盟の連立政権で、プラツェク州首相は連立政権の運営の経験を積んでいる。プラツェク州首相は旧ドイツ民主共和国(東ドイツ)出身者であり、SPDにとって、はじめての旧東ドイツ出身党首となる。メルケル次期首相も旧東ドイツ出身者であり、ドイツの二大政党の党首が両方とも旧東ドイツ出身者ということになる。


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