テキサス州ヒューストン、「リタ」に備え住民に避難を呼びかけ

【2005年9月22日】

ランドサットが撮影したテキサス州ヒューストン。画面右下はメキシコ湾。

22日(米加中部夏時間、UTC-5)、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストンのビル・ホワイト市長は、市内低地の住民に対し、ハリケーン・リタに対する「避難計画を立て始める」よう勧告した。このためヒューストン内の高速道路インターステートは、避難する住民で混雑している。ハリケーン・リタは、現在のところ、大西洋で発生したハリケーンとしては史上3番目、メキシコ湾に達したハリケーンとしては最大規模のハリケーンとなっている。

緊急事態宣言を受けて対処に当たっているアメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁(FEMA)でも住民に警戒を呼びかけている。当初、デイヴィッド・ポーリソンFEMA長官は、ワシントンでの記者会見において「メキシコ湾岸の住民には、このハリケーンに注意を払うよう強く要望する。ハリケーン・リタはすでにカテゴリー4の大きなハリケーンとなっている。メキシコ湾の温かい海水上にあり、したがってさらに発達する可能性がある」と語った。その後、ハリケーンは発達して最大規模のカテゴリー5に達した。

21日午後10時(日本時間22日正午)以降3日間のリタの進路予想

ヒューストンは平均で海抜50フィート(16メートル)の位置にある。しかし土地が平坦な上、メキシコ湾に面して沼地上の入り江が多数あり、洪水を招きやすい地形である。2001年にはトロピカルストーム「アリソン」の影響で、250mmの降水量を被り、ヒューストンの大部分が冠水した。このときの被害額は50億米ドルに達した。気象専門家は、「リタ」による被害を、2001年と同等かそれを上回ると予想している。

英語版ウィキニュースからの翻訳です。

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