エボラ熱の患者に富山化学製造のインフル薬投与
【2014年9月29日】
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富士フイルムが2014年9月26日付で発表したところによれば、グループ会社である富山化学工業が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」がエボラ出血熱の治療の一環として、フランスの病院で、フランス人の女性患者に投与されたと発表[1][2][3]。この「アビガン」はエボラ出血熱の治療薬としては承認されていないものの、フランスの政府機関から富士フイルムに要請されて、日本政府と協議して緊急の措置として提供[1][2][3]。アビガンをエボラ熱の患者に対する治療で投与されるのは初めてである[2][3]。
投与されたのは西アフリカにあるリベリアにて医療活動をしていたフランス人の女性看護師[2][3]。この女性はエボラ熱ウイルスの感染が判明して帰国、2014年9月19日から投与を始め、9月25日時点も服用を続けている[2][3]。
WHO・世界保健機関によると、エボラ熱感染者は2014年9月21日現在、西アフリカ5カ国で疑い例を含むと6263人に達していて、その内、2917人が死亡している[2]。
そのため、富士フイルムによると「他の国からも提供の要請がある」ということで「引き続き、アビガン錠をエボラ出血熱患者の治療に活用する可能性について検討していく」とコメントを発表している[2][3]。