WFP緊急声明、マラウイには依然支援が必要

【2005年9月23日】

マラウイの位置
マラウイの地図

国際連合(国連)によると、世界食料計画(WFP)は20日、緊急アピールを出し、マラウイへの食糧支援を重ねて要請した。

マラウイをはじめとする南部アフリカの国では旱魃による不作から食糧不足と飢餓が懸念され、国連ではWFPを中心に、マラウイ、モザンビークなどへ支援を行っている。20日の国連ニュースは、マラウイでの旱魃はこの10年で最悪のものであるとしている。

14日までに、現金と食糧の支援の申し入れが、マラウイに対して欧米諸国からなされた。しかし必要とされる水準に到底及ばず、今回の食糧支援を求める緊急アピールがなされた。

世界食料計画ははじめ8月末にマラウイへの支援を呼びかけたが、反応がなく、9月に入り、8日、ヤン・エゲランド緊急支援調整官が各国への呼びかけを再度行った。その後、国連によれば、14日までに、イギリス、アメリカ合衆国、スウェーデン、ルクセンブルク、アイルランドから、支援の申し入れがなされ、合計で1,300万米ドルの現金による支援と3万トンの食糧の支援が約束された。一方、14日の国連ニュースは、必要な支援を、食糧と栄養補給のため3,900万米ドル、緊急農業支援に5,100万米ドルとしている。また20日の緊急アピールによれば、必要とされる4,900万米ドルに対し、20日までに実際に受け取った支援は金額にして400万米ドルであるという。

22日、マラウイの地元紙「ナショナル」紙は、来週開幕するマラウイ議会で食糧問題が議題の中心となることを、複数の民族集団指導者が望んでいると伝えた。マラウイでは2004年に選出されたビング・ムタリカ大統領の選挙に不正があったとして、選挙無効が提訴されている。指導者たちは、大統領の弾劾は議会の焦点となるとみており、議員はそのような状況を回避すべきだとしている。民族集団指導者のひとり、ムジンバ地方のムムベルワ4世は、「食糧の問題は真剣に議論されなければならない」「弾劾について話し合っても食糧が出てくるわけではない。弾劾問題は、もっと後、たとえば来年になってから落ち着いて話し合えばよい」と語った。

アンゴラの位置

またアンゴラでも食糧不足は深刻な問題となっており、WFPのマイケル・ハギンズ南部アフリカ担当報道官は、20日、3,000万米ドルの緊急援助が必要だと米国営アメリカの声のインタビューに応じて語った。WFPでは、アンゴラでは児童の45%が栄養失調状態にあり、中央部の高地地方では5歳以下の幼児の52%に成長阻害がみられるとしている。

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