FIFA汚職事件 スイスとアメリカの検察トップが捜査過程を明らかに
【2015年9月15日】
9月14日にFIFA(国際サッカー連盟)の汚職事件捜査に当たっているスイスのラウバー検事総長とアメリカのリンチ司法長官(en:Loretta Lynch)が、チューリヒにて記者会見の場を設け、捜査状況の進捗を明らかにした[1]。
会見では、今回の事件の全容を明らかにするために捜査チームの調査対象を拡大させたと語った[1]。捜査チームは各国の捜査当局との連携によって新たな証拠を捉えており、数多くの容疑者や所属する団体に対しては起訴することを念頭においているという[2]。
捜査チームは2018年と2022年のFIFAワールドカップの招致をめぐる汚職についても捜査の手を入れているとして[3]、スイス当局は11テラバイトに上る電子データを差し押さえ[2]、資金洗浄(マネーロンダリング)に使われた疑いのあるスイス・アルプスのアパートなどの不動産や資産についても差し押さえたという[2]。さらには、121に上る銀行口座に対しても調査の手を入れていることを明らかにした[4]。
とは言え、捜査の進捗についてスイスのラウバー検事総長は「まだハーフタイムに近いともいえない」とサッカーを交えて表現してみせ、長く根気のいるタフな闘いになるであろうと示唆した[1]。
情報源
編集- ↑ 1.0 1.1 1.2 ウィーン=原克彦 『FIFA事件で米が捜査拡大』 — 日本経済新聞, 2015年9月15日
- ↑ 2.0 2.1 2.2 『複数の容疑者の起訴を検討、米司法長官 FIFA汚職』 — 朝日新聞社, 2015年9月15日
- ↑ 共同通信 『【FIFA汚職】米司法長官「捜査は無限」新たな訴追も…ブラッター会長の関与が焦点 米司法長官「捜査は無限」』 — 産業経済新聞社, 2015年9月15日
- ↑ 『FIFA汚職、さらなる訴追を示唆』 — TBSテレビ, 2015年9月15日
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