陸上・室伏広治選手、北京五輪・ハンマー投げ繰上げ銅メダル ドーピング違反の2選手失格により

【2008年12月12日】

日経新聞が共同通信からの報道として伝えたところによると、IOC国際五輪委員会は12月11日にスイスローザンヌで行った理事会で、北京五輪陸上男子ハンマー投げで2位と3位に入ったベラルーシの選手2人がドーピング違反を犯したとして失格・メダル剥奪の処分とすることを決め、これによる順位繰上げで5位入賞の室伏広治選手(34歳)が銅メダルを獲得することになった。

北京五輪では、いづれもベラルーシ代表で銀メダルのワジム・デビャトフスキー選手(31歳)と、銅メダルのイワン・チホン選手(32歳)から、筋肉の増強効果があるとされるテストステロンという薬物が検出された。これを受けIOCは9月に開催した規律委員会で2人の選手に事情聴取を行ったり、証拠提出のための猶予期間を作ったが、無実を証明できる証拠がないとして2選手の失格が妥当と判断した。

室伏選手は2004年にあったアテネ大会においても、ハンガリーの選手が金メダル獲得後、ドーピング違反がわかったため失格となったのに伴って金メダルを獲得したのに次ぐ五輪2大会連続のメダル受賞となった。

スポーツニッポンによると、室伏選手は勤務先のミズノ社を通して「五輪でメダルを獲得することも素晴らしいし、嬉しいことです。(この種目自体の将来を憂う声が多い中で)このメダルは多くの方々の厳しい声と受け止めています」とコメントを残している。

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