船場吉兆家宅捜査 牛肉の産地偽装疑惑

【2007年11月17日】

サンケイスポーツによると、船場吉兆の製造・販売した商品の偽装表示事件で大阪府警生活環境課は11月16日、牛肉加工食品に関連する不正競争防止法違反(原産地の虚偽表示)の疑いで、大阪市中央区の本店や湯木正徳社長(74歳)の自宅など12箇所を家宅捜索した。船場吉兆は今年3月から10月にかけて「牛肉味噌漬け」などの商品に実際には佐賀鹿児島県産の牛肉を使用しながら、「但馬牛」「三田牛」と表示して食品販売会社等に101個を販売したとされる。

東京新聞によると、その内訳は「牛肉味噌漬け」が3個、「牛肉味噌漬けと鶏肉味噌漬けセット」が72個でこれらは東京にあるシャディに、また「牛肉味噌漬けと明太子セット」26個が大阪市の阪急百貨店にそれぞれ販売されていた。更に読売新聞によると、船場吉兆は福岡県にある食肉の販売業者から上述2県の牛肉を少なくとも3年前の2004年から仕入れていたことが同警察の調べでわかった。船場吉兆の仕入れが尽きると電話注文し、毎月2回程度・1回当たり40キロを納入し、業者は納品書の産地を記載する欄に「鹿児島産」「佐賀産」と記載していた。

読売によると、農林水産省がこの10月下旬から11月初旬にかけて船場吉兆を調査した際、同社は納品書を提出し、農水省関係者が但馬牛の納品書が1枚もないことに気づき、正徳社長の長男・喜久郎取締役(44歳)を問いただした時「品質は劣ってないのでかまわないと思った」と調査が行われた10月までの8ヶ月間については産地偽装を認めていたが、それ以前からも不正表示を行っていた可能性がある。

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