東京都杉並区でも…113歳の女性所在不明

【2010年8月4日】 日刊スポーツによると、東京都杉並区に住民登録をしているとされ、同都内最高齢・113歳の女性が、実際には登録された住所に住んでおらず、所在不明であることが同区の調べで8月2日(UTC+9)明らかになった。

日刊が杉並区などの調べで紹介したところによると、この女性は古谷ふさ(ふるや・ふさ)さん[注釈 1]で、1897年(明治30年)7月20日生まれ・113歳である。先ごろ、足立区の加藤宗現(かとう・そうげん)さんとみられる遺体が見つかったのを受けて、杉並区の職員が確認のために古谷さんの自宅を訪れたが、同居しているとされる79歳の長女が「母親(ふささん)はここに住んでいない」といい、実際調査で、住民登録があったアパートにふささんはいなかった。長女は「母親はここに一度も住んだことがない。連絡は何十年も取っていない」と話していた。

また産経新聞によると、ふささんと同居したとされていた次男も行方不明となっていたことが同新聞による捜査関係者への取材で8月3日明らかになった。それによると、次男は1981年(昭和56年)4月に千葉県市川市のアパートに住民登録をしていたが、そのアパートは現在更地になっており、次男がその後住民票を移動した形跡もないという。長女は杉並区などに「母は次男と暮らしてると思う」という説明を行っていた。日刊によると、それまでふささんは長男らと一緒に同県内で生活していたが、1986年(昭和61年)にふささんと長女の住民票が杉並区に移転。しかし実際はふささんは長男と一緒に千葉県内に残っており、長男はその年ごろに銀座で食事をしたのを最後にふささんとは会っておらず、また次男とも連絡が取れないため「今どこに住んでいるかわからない」状態となってしまったという。

毎日新聞によると、この問題を受けて杉並区・田中良区長は会見で「今後は可能な限り直接面会するなど、長寿者の安否確認を確実に把握する方法を考えたい」と述べた。

注釈 編集

  1. 日刊スポーツでは「古谷ふさん」と紹介されているが、他の情報源では「ふさん」となっている。

情報源 編集

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