探査機はやぶさ、小惑星「糸川」に再び着陸、岩石採取も成功

【2005年11月26日】 日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月26日(日本時間,UTC+9)、探査機はやぶさが2度目の小惑星「糸川」への着陸に挑戦し、無事着陸したことが確認されたと発表した。

今回の着陸では、金属弾を発射して飛び散った「糸川」の岩石を採取する岩石採取装置の作動も確認され、同機構は採取に成功したと見ており、月以外からの岩石が採取された世界初の例となった。読売新聞・毎日新聞によればこの「糸川」の岩石資料は、太陽系誕生当時のままの姿で現在も残っているという小惑星の貴重な資料で、太陽系の起源を探る上で重要な資料であり世界中の研究者が期待を寄せている。

朝日新聞は、127億円の経費がはやぶさに投入されたが、同じく今年2005年7月にテンペル第1彗星に金属弾を発射し彗星の構造解析をしたアメリカのディープインパクトの半分の額に抑えられたという。

同機構の資料によれば、はやぶさは12月上旬頃にも「糸川」周回軌道を離脱して地球への帰途に就き、地球と月の中間地点に達した後、「糸川」のサンプルが入ったカプセルを分離し地球の周回軌道に導入させる。2007年6月には、カプセルは大気圏に秒速12kmという高速で突入し、オーストラリアの砂漠に落下する見込み。ただ、はやぶさはトラブル続きで燃料が減っており、このままでは帰還できない可能性もあるため、具体的な対策が早急に求められる。

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