愛媛県と高知県で震度6弱 M6.6 津波の心配なし
【2024年4月18日】
昨日(17日)午後11時14分ごろ、豊後水道(北緯33.2度・東経132.4度)の深さ39kmを震源とするM6.6(マグニチュード6.6)の大きな地震が発生し、愛媛県と高知県で震度6弱の激しい揺れを観測した[1][2][3]。この地震による津波はなかった[1]。
震度
編集震度5弱以上の揺れを観測した地域は以下の通り[4]。
震度 | 都道府県 | 市町村 |
---|---|---|
6弱 | 愛媛県 | 愛南町 |
高知県 | 宿毛市 | |
5強 | 愛媛県 | 宇和島市 |
5弱 | 愛媛県 | 八幡浜市 大洲市 西予市 内子町 鬼北町 |
大分県 | 津久見市 佐伯市 |
愛媛県と高知県で震度6弱以上の揺れを観測したのは、現在の震度階級が1996年に制定されて以降、初めてである[1]。それどころか、四国全域で見ても震度6弱以上を記録するのは(1996年以降)初となった[5][6]。また、高知県西部では長周期地震動階級2を観測した[7]。
メカニズム
編集気象庁によると、この地震の発震機構は東西方向に張力軸を持つ正断層型の地震であり[7]、フィリピン海プレートの中で起きた「スラブ内地震」である[8][9]。これは、周辺で起きた2001年の芸予地震と同じメカニズムである[6][10]。
この地震は南海トラフ巨大地震(プレート境界地震)の想定震源域内で発生したが、想定される南海トラフ地震とはメカニズムが異なることなどから、巨大地震が発生する可能性が急激に高まったわけではないという[1]。
また、想定震源域内でM6.8以上の地震が起きた場合、気象庁が「南海トラフ地震臨時情報」を発表する可能性があるが、この地震はM6.6なのでその基準を満たさないものであった[1]。
被害
編集この地震で、これまでに7人(愛媛県で5人・大分県で2人)が負傷した[11]。揺れが強かった四国では、各地で土砂崩れや水道管の破裂などの被害が多発している[11]。
情報源
編集- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 『【地震速報】愛媛県と高知県で震度6弱 津波の心配なし』 — NHK, 2024年4月18日
- ↑ 地震情報 - 日本気象協会
- ↑ 『震度データベース検索』 — 気象庁, 2024年4月25日
- ↑ 『愛媛県、高知県で最大震度6弱の強い地震 愛媛・愛南町、高知・宿毛市 津波の心配なし』 — テレビ高知, 2024年4月18日
- ↑ 気象庁 南海トラフ地震への直接的影響は否定 愛媛・高知の震度6弱 - 朝日新聞デジタル
- ↑ 6.0 6.1 『四国で初の6弱 南海トラフと関連は 専門家「ゼロでないが限定的」』 — 朝日新聞デジタル, 2024年4月18日
- ↑ 7.0 7.1 『令和6年4月17日23時14分頃の豊後水道の地震について』 — 気象庁, 2024/04/18 (詳細)
- ↑ 『【専門家解説】震度6弱「南海トラフのプレート境界とは別」』 — NHK, 2024年4月18日
- ↑ 2024年4月17日豊後水道の地震の評価 - 地震調査研究推進本部 地震調査委員会
- ↑ 愛媛県で震度6弱「2001年の芸予地震と同じメカニズム」専門家に聞く ”南海トラフ巨大地震”との関連性は
- ↑ 11.0 11.1 『【随時更新 被害】愛媛・大分で7人けが 愛媛と高知で震度6弱』 — NHK, 2024年4月18日
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