必履修漏れ、熊本以外の全都道府県に

【2006年11月1日】

高等学校の教科書(資料、cc-by-sa-2.5

共同通信によると、高等学校の必履修漏れがみつかった都道府県は46にのぼることがわかった。必履修漏れが見つからなかったのは熊本県だけだった。

読売新聞によると、伊吹文明文部科学相は31日の衆議院教育基本法特別委員会で、「履修漏れのあった校数は500校くらい、生徒の人数は8万人くらい」とする見通しを語った。朝日新聞によると、31日現在の文部科学省の集計で履修漏れの見つかったのは461校、7万2,516人だった。このうち、私立は172校、2万5,422人だが、全体の約18%にあたる238校の調査は終わっていない。

履修漏れした科目の補習について、伊吹文科相は31日、2単位に相当する70単位時間(1単位時間は50分)を上限とする方針を示した。日本放送協会によれば、自由民主党の中川秀直幹事長も同じ考えであることを明らかにした。読売によれば、それを超える分については、レポートなどを課すことを文科省が検討している。毎日新聞によれば、公明党は、上限時間を50単位時間とするよう提案した。また産経新聞によると、卒業式後の補習を考慮していることを伊吹文科相が明らかにした。

また、朝日によれば、伊吹文科相は、既卒者については履修漏れを問わない考えを明らかにした。

朝日によると、富山県教育委員会は30日、冬期休業中に補習を行わないこととする方針を該当する各校に伝えた。

こうした中、茨城県立佐竹高等学校の高久裕一郎校長が、茨城県大子町左貫の山林で首をつって自殺しているのが、30日午後4時5分ごろみつかった。同校では、26日に履修漏れが見つかっていた。「迷惑をかけた」などとする遺書が見つかった。

日本経済新聞によると、与党は31日、必履修科目の削減を含む高等学校の教育課程を見直しを行うことで合意した。

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