日本各地の高校で必修科目の履修漏れ発覚

【2006年10月25日】

古代エジプトの聖刻文字(資料)(CC-by-sa)

高岡市富山県立高岡南高等学校の3年生で、地理歴史の科目の内、選択必修科目2科目の内1科目を履修していない生徒が197人いることが、24日わかった。また、25日、岩手県福島県でも同様の事例があることがわかった。

高等学校学習指導要領によれば、高等学校では卒業までに、地理歴史のうち「世界史A」「世界史B」のうち1科目と「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」のうち1科目を履修しなければならない。

ところが、読売新聞によれば、高岡南高校では、昨年度、2年生の生徒がそれら科目を選択したときに、165人が世界史を選択せず、32人が日本史も地理も選択しなかったにもかかわらず、生徒ごとの学習記録である指導要録には、実際に履修していない科目の単位を取得したように記していた。このため、今年度中に世界史Aないし、日本史Aまたは地理Aの2単位分の授業を行うことにした。朝日新聞によれば、この選択制度は、当時の校長も加わる校内の委員会で、該当する生徒らの入学前に決定していた。

また、日刊スポーツによれば、同様の事例が岩手県の9つの県立高校であったことがわかった。朝日新聞によれば盛岡第一盛岡第三釜石南福岡、などである。岩手日報によれば、盛岡第一高校では、理系の生徒が、世界史を履修しないまま単位を取得していた。同校ではすでに4年前から同様の履修形態を取っていた。

一方、共同通信によれば、福島県立福島高校でも、150人が同様の事例に該当していることがわかった。

毎日によれば、この問題について安倍晋三首相は、首相官邸で、「子供たちの将来に支障をきたさないよう」すべきだとの考えを示した。

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