大阪・此花のパチンコ店火災 放火した男逮捕 「人生に嫌気がさした」

【2009年7月7日】 朝日新聞によると、7月5日夕方(UTC+9 以下同じ)に大阪市此花区パチンコ店で4人死亡、19人が負傷した大火災で、大阪府警は7月6日、殺人現住建造物など放火などの容疑で、同区在住の41歳の男を逮捕した。大阪府警によると、この男は山口県警岩国警察署に「大阪のパチンコ店の事で来た」と出頭。その後大阪府警にこの男の身柄を引き渡して動機を調べている。毎日新聞によると、この火災発生当時、パチンコ店の防犯カメラに男が液体らしいものをまいているものが映し出されていて、大阪府警捜査本部はこの男の行方を追っていた。

朝日新聞によると、この男は此花区春日出北在住の職業不詳・高見素直(たかみ・すなお)容疑者(41歳)。7月5日夕方4時15分ごろ、此花区四貫島にあるパチンコ店「crossニコニコ」でガソリンをまいてマッチで火を引火。この店約443㎡を全焼させ、死傷者を出した疑い。高見容疑者は「仕事も金もなく、人生に嫌気がさした。通り魔みたいに誰でもいいから人を殺したいと思った」として、人通りの多いところでマッチに引火して放火した事を認めている。

毎日新聞によるとこの火災後、高見容疑者は一旦帰宅した後でJR西日本岡山駅に移動して、その近くにあるビジネスホテルに宿泊。更に7月6日の朝に岩国市に再移動し、昼過ぎ岩国警察署に「大阪のパチンコ店の放火の事で来た」と出頭。「自転車をパチンコ店の裏に止めた」ことを供述し、その後の調べで自転車が見つかったのと、防犯カメラの映像に男と着衣が一致したことから、高見容疑者を逮捕したという。また、高見容疑者はこの当時、6万円しか所持しておらず、「事件当時はあの店ではパチンコしていないが、過去に何回かいったことはある」と話している。

また毎日新聞によると、大阪府警の調べで、高見容疑者はこの事件当日、此花区のホームセンターで赤色のガソリン携行缶(10ℓ入り)とバケツ、マッチを、更にその後パチンコ店近くのガソリンスタンドでガソリン10ℓを購入していた事もわかっている。

毎日新聞の別の記事によると、この事件を受けて、総務省消防庁は7月6日、全国各地のパチンコ店での防火対策が消防法に違反していないかどうか、緊急点検するように消防本部へ通知した。

また、毎日新聞と朝日新聞によると、この火災で焼死した4人のうち、62歳の女性は一酸化炭素中毒死、他3人は焼死であったことが大阪府警の調べで判明した。

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