台風21号、フィリピンの死者は1,000人超か―日本の外務省も支援へ

【2006年12月3日】

台風第0621号「ドリアン」
台風21号、3日午後2時30分。合同台風警報センターによる
3日午後9時45分に
気象庁が発表した
3日午後9時の実況
位置 南シナ海
北緯13度30分
東経112度55分
大きさ
強さ 強い
中心気圧 955hPa
最大風速 40m/s
進行方向 西南西
速度 ゆっくり
暴風域 半径 110km
強風域 北西側 330km
南東側 260km
上陸 フィリピン

気象庁によると、台風21号「ドリアン」(Durian) は、3日午後8時 (UTC+8) 現在フィリピンの西の南シナ海を西進中で、未だ暴風域を伴って強い勢力を保っている。今後は、4日にもベトナム南部に上陸し、5日にはカンボジアに達する見込み。

APによる産経の報道によれば、フィリピンのグロリア・アロヨ大統領は3日、国家災害事態の宣言をし、被災者の救出と支援に力を注ぐことを決めた。読売新聞によると、復興支援には合わせて10億ペソ(日本円で約23億円)が投入される。産経によれば、赤十字の発表では406人死亡、398人が行方不明となっている。同当局者は、死者が1,000人を超える可能性もでてきたと話しているという。一方で読売によると、同国防災当局は、死者309人、行方不明者298人、負傷者414人と発表している。

この台風で、フィリピン・ルソン島の南部では深刻な泥流による被害を受けた。日本の外務省の発表および産経新聞によれば、アルバイ州レガスピ市などでは、マヨン山の火山灰が大雨で流れ出す大規模な泥流が発生。同州内だけで80万人以上が被害を受けたほか、十数万棟が損壊した。日経によれば、同国政府は他国への支援要請も行っているという。日本の外務省は1日 (UTC+9) 、約2千万円に相当するテントや毛布などの救援物資をフィリピン政府に送付することを決定した。日経新聞によれば、日本以外にもスペインが救助隊員や災害救助犬を派遣したほか、アメリカ合衆国オーストラリアも支援に乗り出した。

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