前回覇者・スペインが1次予選で姿を消す 2014W杯サッカー

【2014年6月20日】

NHKによると、2014ワールドカップサッカー選手権(W杯)ブラジル大会1次予選リーグB組で、前回・2010年大会優勝で同選手権連覇を目指していたスペインチリに0-2で敗れ、1次予選での敗退が決まった。

スポーツニッポン[1]によると、初戦のオランダ戦に大敗し、この試合に敗れると決勝トーナメント進出が消滅する「崖っぷち」の試合にスペインは、初戦からセンターバックのピケ選手に代わりマルチネス選手を起用したり、さらにシャビ選手もベンチからのスタートというテコ入れを図ったが、チリ代表の猛攻に苦しめられ、前半20分に右サイドからボールを奪われ、スペインのゴールキーパー・カシージャス選手もチリのバルガス選手に交わされて先制点を許す。更に43分にサンチェス選手のフリーキックをいったんはカシージャス選手が弾いたが、そのこぼれ球をアランギス選手に決められ、前半だけで2失点を許した。後半、スペインはシャビ・アロンソ選手からの交代でコケ選手を投入し反撃を開始するが、チリの堅い守りに苦しめられゴールを奪うことができずそのまま試合終了し、スペインの1次予選敗退がこの瞬間決まった。スポーツニッポンの別の記事[2]によると、前回大会の優勝国が1次予選で敗退したのは過去5例あるが、開幕から連敗となったのはスペインが史上初となり、過去にイタリアブラジルの2か国しか達成していないW杯連覇もならなかった。

読売新聞によると、連覇を逃したスペインはオランダ戦(1-5)での5失点と合わせ合計7失点を許し、また得点もわずかに1点だけという不振に陥っていた。サッカーキングがスペインの新聞「マルカ」の記事を引用して伝えたところでは、シャビ選手は「自分たちが今いる状況を私たちは期待していなかった。喜びと同じように、敗北も身に着けなければならない。プライドをすごく傷つけるものだが、負けることも知らなければならない」とする談話を述べている。

また日経新聞は、ヨーロッパサッカー選手権大会に2008・12年と連覇、さらに前回のW杯と立て続けに優勝し続けてきたスペインが1次予選で敗退することについて「スペイン時代の"終わりの始まり"か」との見出しをつけたレポートを報じている他、スポーツニッポン[2]も、敗因として「W杯で勝つためのハングリー精神を保つことができなかった。喜びと成功の持ち分を使い果たした」とするシャビ選手のコメントとともに、メンバーの多くが前回のW杯と2012年ヨーロッパ選手権の経験者で、モチベーション維持が難しくなったことや、主力選手もシャビ選手が34歳、カシージャス選手も33歳など高齢化していることも影響していると報じている。

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スポニチの記事出典について
  1. 前回王者スペイン、まさかの1次L敗退 チリに完敗より
  2. 2.0 2.1 スペイン時代の終わり…前回王者がまさかの1次L敗退より