世界無形遺産に歌舞伎など43件追加
【2005年11月26日】 11月21日から24日にかけて(日本時間,UTC+9)世界無形遺産登録の審査会がパリのユネスコ本部で行われ、ユネスコは25日、審査された65件のうち歌舞伎など43件を新たに追加したと発表した。この世界無形遺産は「無形文化遺産保護条約」に基づいて登録・保護されるが、発効条件である30カ国以上の批准を満たしておらず現在未発効(2006年には発効する見込み)。ユネスコは2001年、2003年とこれまでに2回候補としての発表を行っており、今回2005年は3回目となった。これにより、世界無形遺産(候補)は合計90件となった。
日本ではすでに、2001年に「能楽」、2003年に「人形浄瑠璃文楽」が世界無形遺産に追加されている。
今回追加された43件は以下のとおり。(ユネスコの資料からの暫定的な訳による)
- アルバニアの民族的アイソ・ポリフォニー音楽(アルバニア)
- ゴウララ地方のアヘリルの歌 (アルジェリア)
- ドゥドゥーク笛の音楽 (アルメニア)
- バウルソング (バングラデシュ)
- ベルギーとフランスの行列する巨人と竜 (ベルギー・フランス)
- 太鼓と仮面の踊り (ブータン)
- レコンカヴォ・バイアノ (Recôncavo Baiano) 都市圏のサンバ・デ・ホーダ (ブラジル)
- 歌手グループ、ビストリツァ・バビ (Bistritsa Babi)(ビストリツァ川の祖母) – ソフィア地域のショプロウク村 (Shoplouk) の古風なポリフォニー、舞踊、および儀式 (ブルガリア)
- クメールの影絵劇 (カンボジア)
- 新疆ウイグル自治区のムカームの歌舞音曲芸術 (中国)
- パレンケ・デ・サン・バシリオの文化的空間(コロンビア)
- コスタリカの牛飼いと牛車パレード (コスタリカ)
- スロバキア地方のヴェルブンク(募兵の踊り) (チェコ)
- 伝統的な舞踊劇、ココロ (Cocolo) (ドミニカ共和国)
- ラビナル・アチ (Rabinal Achí) のバレエ (グアテマラ)
- ラーマーヤナ伝統演劇 (インド)
- インドネシア・クリス(短剣) (インドネシア)
- サルデーニャ地方の田園文化 (イタリア)
- 歌舞伎 (日本)
- ペトラとワディラムのベドゥの文化空間 (ヨルダン)
- 治療のための踊り、ヴィンブザ (Vimbuza) (マラウイ)
- グレワムクル (マラウイ・モザンビーク・ザンビア)
- 伝統舞踊劇マヨン (マレーシア)
- ヤーラル (Yaaral) とデガルの文化空間 (マリ)
- オルティンドー - モンゴル族の伝統的な無拍節音楽 (モンゴル・中国)
- タンタン (Tan-Tan) のムッセム (The Moussem) (モロッコ)
- チョピ族のマリンバ (モザンビーク)
- グエグエンス (El Güegüense) - 勇敢な鼠の面を着けて踊るシアターダンス (ニカラグア)
- ナイジェリアの占いの体系、イファ (ナイジェリア)
- パレスチナの散文恋愛小説、ヒカイェ (Hikaye) (パキスタン、アラブ教育科学文化連盟機構 (Alecso) 提出)
- タクイル (Taquile) 島の織物芸術 (ペルー)
- ラナオ湖のマラナオ族の叙事詩「ダランゲン (Darangen)」(フィリピン)
- 江陵端午祭 (韓国)
- チャルシュ (The Căluş) - 儀式的な踊り (ルーマニア)
- ヤクートの英雄叙事詩 - オロンホ (ロシア)
- カンクラン (The Kankurang)、マンディング族の手ほどきの儀式 ( (セネガル・ガンビア)
- フジャラ - 楽器とその音楽 (スロバキア)
- ベルガのパトゥム祭り (スペイン)
- メウレウィ−教団のセマの儀式 (トルコ)
- ウガンダのバーククロス作り (ウガンダ)
- ベトナム中央高地のゴング文化空間 (ベトナム)
- マキシ仮面舞踊 (ザンビア)
- ムベンデ/ジェルサレマの踊り[1] (ジンバブエ)
関連記事
出典
- 『歌舞伎がユネスコの無形文化遺産に』 — 朝日新聞社, 2005年11月26日
- 『無形文化遺産:ユネスコの審査会始まる』 — 毎日新聞社, 2005年11月26日
- 『歌舞伎、世界遺産に ユネスコ選定 無形文化、日本3件目』 — 西日本新聞, 2005年11月26日
- 『世界無形文化遺産 『歌舞伎』も選出』 — 東京新聞, 2005年11月26日
- "The Samba of Roda and the Ramlila proclaimed Masterpieces of the Oral and Intangible Heritage of Humanity"。UNESCO、2005年11月25日。
- "La Samba de Roda et le Ramlila figurent désormais parmi les Chefs-d’œuvre du patrimoine oral et immatériel de l’humanité"。UNESCO、2005年11月25日。
- "Third Proclamation of Masterpieces of the Oral and Intangible Heritage of Humanity"。UNESCO、2005年11月29日。
- ↑ ムベンデ/ジェルサレマの踊りユネスコ・アジア文化センター、UNESCO 2005.