フセイン元大統領、特別法廷初公判おわる

【2005年10月20日】

サッダーム・フセイン被告、2004年7月1日、イラク特別法廷にて、米国防総省撮影(参考)

イラク元大統領、サッダーム・フセイン被告他、前政権高官らを裁く特別法廷の初公判が、19日イラクのバグダードで行われた。

この特別法廷は、ユーゴスラビア戦争犯罪法廷などと異なり、イラクの国内法によるもので、イラクの裁判官が審理する。読売新聞などによれば、1982年にドゥジャイルで治安部隊が143人のシーア派住民を殺害された事件への関与により起訴された。ドゥジャイルはイラク中部でバグダードの北方に位置する。フセイン被告のほか7人の元政府高官が起訴されている。朝日新聞は今後クルド人殺害やクウェート侵攻なども審理の対象となる見通しであると伝えた。

報道によれば、フセイン被告は法廷の非合法性を訴え、無罪を主張した。また裁判官による人物同定質問に対し、「君は誰だ。君はイラク人だろう。私はイラクの大統領だ。私がだれか君は知っているよな」と応じ、直接の回答を拒んだ。

共同通信によれば、初公判は、証人多数が出廷を拒んだため、予定より早く閉廷したとロイター通信が報じた。また共同によれば第2回公判は11月28日に決まった。

特別法廷の法的な独立と手続きの妥当性については、国際法廷でないことから、イラクの現政権やアメリカの意向に左右されるのではないかという懸念が出ていると朝日新聞が伝えている。

共同通信によれば、フランス公共ラジオが、治安当局筋からとして、この日、初公判前に、特別法廷のおかれる米軍管理区域(通称グリーンゾーン)に迫撃弾二発が着弾したと伝えた。また日本経済新聞によれば、イラク各地でテロがあり、あわせて19人が死亡した。そのうち3人は、憲法草案の国民投票を担当する独立選挙管理委員会のスタッフだった。またアルジャジーラなどによれば、この裁判に関する取材をしていたイギリスのガーディアン紙の特派員が、行方不明になっている。

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