NHK記者が長野県の新聞の記事を無断で盗用

【2008年6月5日】

日本経済新聞と毎日新聞によると、NHK長野放送局松本支局在籍の男性記者 (35歳) が、3月31日 (UTC+9) に放映されたローカルニュースで、長野県地方紙信濃毎日新聞の記事を盗用し、それをニュース原稿として作っていた。毎日新聞によると、NHKがこのことを6月4日発表した。

毎日新聞によると、無断盗用されたのは3月25日付け信濃毎日新聞 (毎日新聞とは無関係) 朝刊掲載の「安曇野が似合う夫婦はだれ?」というテーマの記事。NHK記者は取材を実際には行わず、この記事を盗用して一部加筆も加えた放送原稿を作っていた。日本経済新聞と毎日新聞によると、3月31日の放映後、安曇野市から「 (NHKから) 取材を受けてない」と問い合わせを受けたが、この記者は長野放送局のニュースデスクに対し、「安曇野市の市長に直接話を聞いた」と嘘の説明を行っていた。その後、6月2日に信濃毎日新聞社からも内容が記事と似ているという問い合わせがあったため、改めてこの記者や安曇野市の市長に問い合わせて確認を取ったところ、盗用だったことがわかった。

毎日新聞によると、この記者は「いけないこととは思ったが、取材確認をせずに原稿を出してしまい、深く反省している」と謝罪。またNHKも「報道に携わる者としてはあってはいけないことで、極めて遺憾」とした上で、この記者を厳正に処分することを明らかにしている。

NHKの公式ウェブサイトによると、取材・番組制作に関するガイドラインである「新放送ガイドライン」を改訂して5月30日に公表したばかりだった。

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