H-IIAロケット9号機打ち上げ成功、商業打ち上げへの期待高まる

【2006年2月19日】 株式会社ロケットシステムおよび宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、18日に打ち上げたH-IIAロケットの9号機によって運輸多目的衛星新2号(MTSAT-2)の軌道投入に成功したことを発表した。

JAXAプレスリリース及び日本経済新聞によると、H-IIAロケットは午後3時27分に鹿児島県種子島にある宇宙航空研究開発機構種子島宇宙センターから打ち上げられ、約28分後に静止トランスファ軌道に投入されたことを確認した。朝日新聞によると、H-IIAロケットは1月24日にも陸域観測技術衛星だいちの打ち上げを行っており、1ヶ月に間に2回打ち上げるのは初めてのことである。これによって毎年夏冬に設定されている打ち上げの時期に各2回の打ち上げが可能ということになり、商業化のメドが立ったといえる。

今回打ち上げられた衛星は2005年2月26日に打ち上げられた運輸多目的衛星新1号(MTSAT-1)と同じ気象観測と航空交通管制機能を持つものであり、気象衛星としてはMTSAT-1(ひまわり6号)の軌道上予備機となり、また航空管制業務を行うためには2基必要なため、これで体制が整ったことになる。また、静止軌道に乗ったのを確認し次第衛星に愛称をつける予定で、産経新聞によればすでに気象衛星の愛称である「ひまわり」(7号)をつけることが決まっている。

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