50の新自治体が発足―平成の大合併
【2005年10月2日】
1日、日本各地で、市町村合併により、28の道と県であわせて50の自治体が一斉に誕生した。共同通信によると、平成の大合併で同日に50市町の誕生は史上最多。なお、いままでの最多記録は、今年4月1日の44市町だった。
今回の合併によって、全国の市町村の数は2,216になった。そのうち市が750で、町が1,178、村は288。
北海道遠軽町では、合併前日の30日から1日にかけて旧丸瀬布町の「森林公園いこいの森」で森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」を特別運行した。
山形県で誕生した鶴岡市は、いわき市を抜いて東北地方で最も面積の広い自治体となった。また、群馬県月夜野町と水上町、新治村が合併して誕生した「みなかみ町」は、群馬県で面積が最大の市町村となった。
埼玉県上福岡市と大井町がふじみ野市は、隣接する富士見市内にふじみ野駅など、「ふじみ野」を冠する施設等があるため、富士見市は1月13日に、市名の再考を求めていた。この日合併して誕生した埼玉県内5市の内、それまでの自治体の名前を引き継がないのはふじみ野市だけである。
信濃毎日新聞によると、長野県安曇野市では合併前日の30日から記念イベントを行い、1日には「千人のコンサート」を開催、合唱や吹奏楽の演奏で新しい市を祝った。
福井県今立町と合併して越前市となった旧武生市では、武生の名を残すため、旧武生市柳町を「武生柳町」とした。朝日新聞が報じた。
すでに小郡駅を新山口駅と変更している小郡町は、山口市などと合併して(新)山口市となった。朝日新聞によれば、合併の過程で合併協議会から抜けた防府市を含めたさらなる合併が探られている。
諸富町・大和町・富士町・三瀬村と合併した佐賀市は、佐賀県内で初の人口20万人以上の都市となった。佐賀新聞によると、Jリーグ公式戦サガン鳥栖対ベガルタ仙台に合わせ、市誕生を祝う「サガんまつり」が開かれた。
宮古島の5市町村が合併した沖縄県宮古島市では、宮古空港で東京からの直行便一便で到着した観光客に特産品を配布するなどして祝った。沖縄タイムスが報じた。
2005年10月1日に誕生した自治体
今回の合併によって発足した50の自治体は次の通り。
出典
- 『新たに50市町が誕生 平成の大合併では最多』 — 共同通信, 2005年10月1日
- 松本時夫 『市町村合併:「みなかみ町」あす誕生 県内で面積最大--3町村が新設 /群馬』 — 毎日新聞, 2005年9月30日
- 『新佐賀市など発足 九州・山口で6自治体 福岡県内3町の合併協議会も』 — 西日本新聞, 2005年10月1日
- 『東北に4市2町誕生 合併特例法』 — 河北新報, 2005年10月1日
- 『市町村合併情報』 — 国土地理協会, 2005年10月
- 『新「遠軽」祝う汽笛 合併でイベント』 — 北海道新聞, 2005年10月1日
- 『「ふじみ野市」再考を』 — 朝日新聞社, 2005年10月1日
- 『安曇野市 記念行事の締めは「千人コンサート」』 — 信濃毎日新聞, 2005年10月1日
- 『残して 歴史ある名 合併自治体「美山」「松岡」「武生」 新住所に採用続々』 — 朝日新聞, 2005年10月1日
- 『新県都・山口市が発足/4町と合併』 — 朝日新聞社, 2005年10月1日
- 『新佐賀市スタート サガン勝利花添える』 — 佐賀新聞, 2005年10月1日
- 『宮古島市が誕生/自立へ一致団結決意』 — 沖縄タイムス, 2005年10月1日