2016参院選 改憲勢力4党で議会の3分の2議席を占める
【2016年7月11日】
「第24回参議院選挙」が2016年7月10日に投票、10日から11日にかけて開票が行われ、改選121議席の顔ぶれが出そろった[1]。今回の選挙では、安倍政権の経済政策や憲法の改正などが焦点となり、各党で論戦が交わされた[2]。
自民党と公明党の与党2党では、改選前の59議席から10議席を増やして改選後69議席となり、その後自民党が神奈川県で当選した候補1名を追加公認したことで70議席まで議席増加し、非改選の76議席を含め146議席となった。この結果、参議院で与党が占める議席割合は60.3%に達した。2004年(小泉内閣時代)に自民・公明の両党で記録した57.4%をも超える成果を挙げ、現行の改選121議席となってからは与党として過去最大の議席割合に達した[1]。
公明党は選挙区で過去最多の7議席を獲得。比例区も7議席を獲得したことで合計14議席まで議席増加、非拘束名簿方式が比例区で採用された1992年以来の議席数まで勢力を取り戻したことになる[3]。
改憲勢力を全体で見ると、自民党と公明党に加えて憲法の改正に賛成する野党の「おおさか維新の会」と「日本のこころを大切にする党」を加えた4党の改憲勢力の議数は、今回の改選で77人が当選。これに非改選の88人を併せて165議席となり、憲法改正の国会発議に必要な全体の3分の2の基準162議席を上回った[4]。非改選議員では上記の4党以外で、共同通信社の取材などに対して、無所属3人と、諸派1人の計4人が安倍政権下での改憲に賛成すると明言しているという[4]。
各党の最終獲得議席数
編集党/当選者数 | 改選総数 | 選挙区 | 比例区 | (非改選) | 全体議席(選挙前)[脚注 1] | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
総計 | 121 | 73 | 48 | (121) | 242(242) | ||
改憲推進4党 (161 うち今回改選77) | |||||||
自民党 | 56[脚注 2] | 37[脚注 2] | 19 | (65) | 121(115)[脚注 2] | ||
公明党 | 14 | 7 | 7 | (11) | 25(20) | ||
おおさか維新 | 7 | 3 | 4 | (5) | 12(7) | ||
こころ | 0 | 0 | 0 | (3) | 3(3) | ||
その他 (81 うち今回改選44) | |||||||
民進党 | 32 | 21 | 11 | (17) | 49(60) | ||
共産党 | 6 | 1 | 5 | (8) | 14(11) | ||
社民党 | 1 | 0 | 1 | (1) | 2(3) | ||
生活の党 | 1 | - | 1 | (1) | 2(3) | ||
諸派 | 0 | 0 | 0 | (1) | 3(5) | ||
無所属 | (全体) | 4 | 4 | - | (7) | 11(14) | |
(与党系) | 0 | 0 | - | (3) | 3(5) | ||
(野党系) | 4 | 4 | - | (1) | 5(4) | ||
(その他) | 0 | 0 | - | (3) | 3(5) |
上記「各党の最終獲得議席数」節の内容は、朝日新聞デジタル「参院の新勢力」に基づく[5]。
情報源
編集- ↑ 1.0 1.1 『参院選、当選者の顔ぶれ確定…与党の議席率最大』 — 読売新聞, 2016年7月11日
- ↑ 『参院選 与党側が圧勝、改憲勢力が3分の2超える』 — TBSテレビ, 2016年7月11日
- ↑ 『公明党が24年ぶりに14議席獲得 山口那津男代表「連立政権の実績に対する有権者の積極的な評価だ」』 — 産経新聞, 2016年7月11日
- ↑ 4.0 4.1 『改憲勢力165議席 今回当選は77人で確定』 — 産経新聞, 2016年7月11日
- ↑ 『参院の新勢力(朝日新聞×ANN)』 — 朝日新聞, 2016年7月11日