2008年の今年の漢字は「変」
【2008年12月19日】
時事通信・日経新聞などによると日本漢字能力検定協会は2008年の「今年の漢字」が「変」に決まったと12日、発表した。「変」は6031票 (5.4%) を集めたという。また、2位以下は順に「金」・「落」・「食」・「乱」・「高」などが続く。「今年の漢字」は1995年から、日本漢字能力検定協会が漢字の普及を目的としてその年一年を表す漢字一文字を募集し、毎年漢字の日(12月12日)に発表を行っている。
時事通信によると発表が行われた清水寺(京都市東山区)の森清範貫主は「バラク・オバマ氏の変革という言葉に影響を受けた日本国民の政治や経済、社会を変えてほしいという願いだと思う。自分自身が変わっていくことが大切。ノーベル賞受賞者が日本人から4人も出たことも大変なこと」としている。
日経新聞によると首相の交代劇や、米リーマン・ブラザーズの破綻による世界的な経済環境の急変などを反映。11月1日から12月5日にかけて日本全国で公募し、11万1208通の応募があった。応募者による理由としては、「ガソリン価格の急騰・急落を始めとする物価の変動」や、「米国の次期大統領に当選したオバマ氏がチェンジ(変化)を掲げている」ことなども挙げられた。
なお、INTERNET Watchによるとその直前の11月26日にニフティがブロガー向けイベントで開催した「ブロガーが考える今年の漢字」でも「変」が選ばれている。他にも「崩」・「金」・「迷」・「壊」がノミネートされていた。
このほか、朝鮮日報や毎日新聞によると台湾でも同様に一年の世相を表す漢字を募集したところ、「乱」が選ばれたという。
毎日新聞によると台北市文化局などが日本の「今年の漢字」をモデルにして今年初めて選定した。選考関係者は「日本が選んだ『変』と、台湾の『乱』は、相関関係にある」としているが日本の「変」は、台湾では第8位。
朝鮮日報によると2位には馬英九総統と陳水扁前総統の名前の一部を組み合わせた字でもある「騙」で3位は「惨」と日本同様、暗い意味の漢字が上位を占めている。
出典
編集- 『今年の漢字は「変」=オバマ氏当選、経済変動…-「変革への願望」と清水寺貫主』 — 時事通信社, 2008年12月12日
- 『今年の漢字は「変」 首相交代や経済環境の急変を反映』 — 日本経済新聞, 2008年12月12日
- 『ブロガーは予見していた!? 今年の漢字「変」』 — Impress Watch, 2008年12月12日
- 『ブロガーが考える今年の漢字は「変」 ~ ニフティ「Word of the Year '08」』 — ニフティ, 2008年12月12日
- 『台湾は「乱」、日本は「変」』 — 朝鮮日報, 2008年12月18日
- 『台湾:今年の漢字は「乱」 日本の「変」と相関関係?』 — 毎日新聞, 2008年12月18日
関連ニュース
編集- 今年の漢字は「偽」 食品偽装の問題など反映。ウィキニュース、2007年12月18日