2007年ノーベル医学生理学賞、米英の研究者3氏が受賞へ

【2007年10月11日】

8日、スウェーデンにあるカロリンスカ研究所のノーベル賞選考委員会はノーベル医学生理学賞を米ユタ大教授のマリオ・カペッキ氏(70歳)、英カーディフ大教授のマーティン・エバンス氏(66歳)、米ノースカロライナ大教授のオリバー・スミシーズ氏(82歳)の3氏に授与すると発表した。

同発表によると、受賞理由は「ES細胞を用いて、マウスにある特定の遺伝子を修正するための基本原理」の発見としている。

時事通信社によると、この遺伝子操作によりノックアウトマウス(特定の遺伝子の機能を欠陥させたマウス)を作ることで特定の遺伝子の機能を停止させることができるため、それによってどのような影響が現れるかを調べることで遺伝子の機能を解明することが出来る。この技術は生物学の基礎研究から医療の新治療法開発までさまざまな分野での研究を発展させた。

APによるCNNの報道によれば、初めてこのノックアウトマウスの遺伝子機能の変化が発表されたのは1989年。カペッキ氏はこの研究が臓器の治療に役立つことを発見したことが、またエバンス氏は嚢胞性線維症、スミシーズ氏は高血圧心臓病に対しての研究成果が認められ、賞が与えられることになった。

東京新聞によれば賞金は1,000万スウェーデン・クローナ(約1億8,000万円)。授賞式はノーベルの命日になる12月10日にストックホルムにて実施される。

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