香川の家族失踪事件、3人が遺体で発見される

【2007年11月29日】 西日本新聞によると、香川県坂出市で起きた家族3人の失踪事件で、香川県警坂出署は11月28日、前日に死体遺棄の疑いで逮捕した61歳の無職男を立会わせて坂出港近くを捜索した結果、行方不明となっていた3人の遺体を見つけた。

中国新聞によると、川崎政則容疑者(61歳)は、当初坂出市と高松市にまたがる山中に埋めたと供述していたが、捜索を行った28日朝になってそこへ向う車中で「坂出港の岸壁で遺棄した」と供述を変更し、捜索現場も変更された。その結果高松市の不動産会社所有の資材置き場に埋められていた3人の遺体が発見され、無職の山下清さん(43歳)らが、行方不明だったパート従業員の三浦啓子さん(58歳)と、その孫で清さんから見て長女の山下茜ちゃん(5つ)と、次女の彩菜ちゃん(3つ)であると身元を確認した。また捜査本部は坂出市内の山中で凶器に使われたとされる刃物1本も見つけた。

産経新聞と朝日新聞によると、川崎容疑者は35年前に結婚した啓子さんの実の妹・雅子さんと結婚していたが、生活が苦しく7年前から近くの製パン業の会社に働きに出ていたが、雅子さんは今年4月に病死し、川崎容疑者も一身上の都合として事件前に会社を辞めたという。川崎容疑者は「雅子さんが義姉(啓子さん)のために作った借金を背負わされ困っている」と関係者に漏らしていたことから、借金苦から啓子さんら3人を殺した可能性があるとみて追求しているという。川崎容疑者の親族は産経のインタビューで「啓子さんは雅子さんに対する借金の申し込みの際、あなたは親の財産を引き継げるからと迫ったこともあった」と語る。

朝日によると、清さんの遺体発見後の会見でそれを問われると「トラブルがあるのならば妻(雅子さん)が自分(啓子さん)に言ってたはずで、ばあさん(啓子さん)は必死に働いていた」とトラブルを否定した。また清さんその会見で3人の突然の悲報に「生きて戻ってきてほしかった」と悔しさをにじませていた。

これに関して中国新聞のインタビューに応えた姉妹の通っていた保育園の保護者は「金銭問題で子供まで手をかけるだなんて信じられない」「大人の事情で子供を巻き添えにするなんて」と憤りを隠せなかったという。

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