静岡空港、周辺の立木94本を静岡県が地権者に無断で伐採
【2009年10月4日】
読売新聞・毎日新聞によると、2009年6月(UTC+9。以下同)に開港した静岡空港の滑走路の脇の私有地にあった立木94本を、同空港を管理する静岡県が、同年2月に地権者に無断で伐採していたことが、10月2日に判明した。同県は「担当者が図面確認を怠り、県有地と勘違いした」と説明している。
読売によると、6月下旬には無断伐採が判明していたものの、同県は公表していなかった。
読売・毎日によると、同県空港部の記者会見でのコメントとして、同空港の管制塔の東約1キロメートルに存在したヒノキ・コナラ・シイなどの雑木林が、管制塔の視界を遮っていたため、同県は業者に依頼し、2月に伐採した。ところが、地権者の指摘で、一部が私有地だったことが判明した。毎日によると、地権者は5月に無断伐採に気付き、同県に対し、伐採の経緯などを明らかにするよう求めている。
読売によると、同県の岩崎富夫・空港部長は、無断伐採を陳謝した上で、これまで公表していなかった理由として、「地権者が公表を望んでいなかった」と釈明したが、地権者の65歳の男性は、「公表しないよう言ったことはない」と反論しており、意見は食い違っている。
読売・毎日によると、同空港を巡っては、滑走路脇の別の地権者の土地にある立木が、航空法での高さ制限に抵触することが判明し、開港が当初予定より3ヵ月遅れて6月に延期になったが、その際も、同県は立ち木の存在を1年半以上隠しており、問題となった。
読売によると、同県の川勝平太知事は、「不法に伐採したとすれば無礼なことで、これ以上誤解や誤魔化し無くし、誤ったことはなるべく早く改める。すぐに謝罪し、対処する以外に無い」などとコメントした。
情報源
編集- YOMIURI OMLINE 『静岡空港滑走路わき立ち木94本、県が無断伐採』 — 読売新聞社, 2009年10月2日
- YOMIURI ONLINE 『立ち木無断伐採 今回も問題公表せず 静岡空港』 — 読売新聞社, 2009年10月3日
- 毎日jp 『静岡空港:周辺の立ち木100本、県が無断で伐採』 — 毎日新聞社, 2009年10月2日