電子タバコから「ニコチン」 - 国民生活センター主催調査

【2010年8月20日】 NHKによると、専用カートリッジに様々な香りや味を詰めて、電気で蒸気に変えて本物のタバコのように吸引する「電子タバコ」の一部から日本の薬事法で使用が規制されているニコチンが少量検出されていたことが、消費者団体の国民生活センターが主催した調査でわかった。

朝日新聞によると、今回センターが調査したのは日本で市販されている電子タバコ・45製品[1]。その製品類の液体成分を調べたところ、15製品でニコチンが検出された[1]。電子タバコで最も多くニコチンが(カートリッジ1本分で)含有されていたのはタバコ1本分の煙に含まれる最低量の約4倍程度のもの。ただカートリッジ1本で200回程度吸引できるので、「普通のタバコに比べるとかなり少ない」としている。調査の担当者は「製造工程で意図もせずに混入したものかは現段階でわからない」と説明している。

NHKによると、電子タバコは本物のタバコに代わる商品としてここ最近禁煙中の人を中心に使われているが、各地の消費生活センターによると、「ニコチンが入っていないとあるが、本当か」という相談や苦情が今年6月までの3年間に309件あった。そこでセンターが調査した結果、一部銘柄からニコチンが検出された。

朝日とNHKによると、ニコチンは医薬品以外では原則使用が禁じられており、「薬事法上の問題がある」と指摘[2]。これを受けて厚生労働省はニコチン含有の電子タバコは販売の中止や回収をするように全国各都道府県に要請した[2]。またセンターは消費者に対しても「電子タバコは一部安全性がはっきりしていないので安易に使用しないでほしい」と呼びかけている[3]

情報源

編集
  1. 1.0 1.1 NHKでは25銘柄を分析し、11銘柄からニコチンが検出されたとある
  2. 2.0 2.1 朝日より
  3. NHKより