長男の背中にオイルをまいて火をつける 父親逮捕 - 大阪

【2010年7月29日】 産経新聞によると、ライター用のオイルを中学3年生・14歳の長男の背中にまいて火をつけ、大やけどを負わせたとして、大阪府警は7月28日(UTC+9 以下同)、殺人未遂でこの父親を逮捕した。

産経によると、逮捕されたのは寝屋川市の無職・倉岡稔容疑者(42)。5月20日夜、長男が門限時間の午後6時30分を過ぎて帰宅して、仏壇に手を合わせなかったことに倉岡容疑者が立腹。長男の背中に服の上からライターオイルをまきつけた上で引火させ、殺害しようとした疑い。長男は母親(37)に助けてもらって消火したが大やけどを負った。

また朝日新聞によると、このやけどの後、長男は浴室で水を浴びて身体を冷やしたが、倉岡容疑者は病院へは行かさずに庭にあったアロエをやけどした箇所に塗りつけただけだった。産経によると関係者の話では、このやけどは背中と右腕の広範囲に及んでいた。その後長男は痛みを押して登校し続けたが、5月21日の下校時に同級生に打ち明けて、その後相談を受けた教師が5月24日に長男のやけどを確認して寝屋川市に報告。その後寝屋川市から大阪府中央子供家庭センター・児童相談所に通報した。朝日によると、このやけどが重く、オイルをまいて火をつけたら死ぬ可能性が充分に確認できるとして殺人未遂容疑を適用したという。

朝日によると、倉岡容疑者は「油(ライターオイル)はまいたが、火はつけてない。なぜ燃えたのか思い出せない」と容疑を否認している他、児童相談所の調査でも「油はかけたが、その後自分がタバコを吸った際引火した。事故だった」と説明したという。大阪府警察は「しつけ」名目で長男を常習的に虐待した可能性があるとみている。

読売新聞関西版によると、大阪府中央子供家庭センター・神田真知子所長は「父親(倉岡容疑者)への指導を繰り返したが、重篤な事態となり、どこに問題があったか検証したい」と会見で述べた。センターの説明によると、2005年4月、長男の当時通っていた小学校から「顔にあざがある」との通報があり、また2008年2月にも同じ小学校から「長男が父親(倉岡容疑者)の暴力で怪我をした」と通報があり、顔に負傷しているのを確認して妹と共に一時的に保護。その際倉岡容疑者は「長男が家で騒ぎ、いうことを聞かないので殴った」と説明したという。その後センターから指導を受けて「暴力を振るわない」と約束して、長男らは2週間後に帰宅した。その後合計10回にわたり家庭訪問等で倉岡容疑者とセンター担当者が面談して指導を繰り返したが、虐待を伺わせるような情報は無く、倉岡容疑者自らがセンターに「暴力しないよう頑張っている」と電話したこともあった。神田所長は「乳幼児の虐待なら即警察に通報するが、長男の怪我の程度は軽かった」として警察に通報しなかったという。

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