警察署の取調室内に被疑者が覚醒剤を隠す、署員ら10ヵ月も気付かず
【2010年5月11日】
朝日新聞・読売新聞によると、2009年6月(UTC+9)に兵庫県警佐用署に軽犯罪法違反容疑で逮捕された、兵庫県たつの市在住の当時19歳の電気工の男性(2010年5月現在で20歳)が、取調室の机に覚醒剤を隠し、翌2010年4月まで放置されていたことが判明した。
朝日新聞によると、同県警はこの事実を5月10日に発表。この男性に事情聴取した同署員らは、覚醒剤の存在に一切気付かず、その後、別の事件で逮捕された電気工の供述により発覚した。読売新聞によれば、覚醒剤の存在は約10ヵ月間発覚せず、その間、机は他の事件の取調べにも使われていた模様である。
読売新聞によると、同県警の発表では、この電気工の男は、2009年6月29日に、同県佐用町内で電線をビニールテープで巻いた棒を所持していたとして、軽犯罪法違反(凶器携帯)容疑で現行犯逮捕され、同署の2階の取調室で取調べを受けた。
朝日新聞によれば、その後、尿検査で覚醒剤反応が出たため、覚せい剤取締法違反(使用)容疑で再逮捕したものの、所持品から覚醒剤は発見されなかったという。
ところが、朝日新聞によれば、2010年4月にこの電気工が別の覚醒剤事件で岡山県警に逮捕された際、調べに対し「佐用署の机の隙間に覚醒剤を隠した」などと供述。岡山県警から連絡を受けた同署は、同月16日に署内の机の裏からポリ袋入りの覚醒剤0.216グラムを発見し、5月10日に覚せい剤取締法違反(所持)の容疑で改めて逮捕した。
朝日新聞によると、同県警は「容疑者の監視や所持品検査を徹底したい」とコメントしている。
情報源
編集- asahi.com 『取調室に覚せい剤隠される 署員ら気づかず10カ月放置』 — 朝日新聞社, 2010年5月11日
- YOMIURI ONLINE 『取調室の机に覚せい剤隠す…10か月そのまま』 — 読売新聞社, 2010年5月10日