訃報 萱野茂さん
【2006年5月7日】
毎日新聞によると、日本の元参議院議員の萱野茂さんが、6日午後1時37分、札幌市で亡くなった。氏はアイヌ民族で最初の日本の国会議員として知られる。
萱野茂さんは1926年6月15日、北海道日高支庁沙流郡平取町二風谷で生まれた。アイヌ語を母国語とし、朝日新聞によれば1972年に二風谷アイヌ文化資料館を平取町に開いた。
読売新聞によれば1992年に日本社会党候補として参議院に出馬、1994年に繰り上げ当選した。朝日によるとアイヌ文化振興法の成立に関わった。また、アイヌ語で質問を行ったことでも知られる。後に民主党に移籍した。
昔話を集めた「ウエペケレ集大成」は1975年に菊池寛賞を受賞した。東京新聞によれば1989年には吉川英治文化賞を受賞。読売によれば、アイヌ語辞典を編纂したほか、ミニ放送局ながら、アイヌ語放送局を開局した。
東京新聞によれば平取町を流れる沙流川ダム建設に反対し、アイヌ民族に先住性があるとして1997年、札幌地方裁判所で勝訴し、確定した。
出典
- 『アイヌ文化の保存継承に尽力 萱野茂さん死去』 — 朝日新聞社, 2006年5月6日
- 『アイヌ民族初の国会議員、萱野茂さん死去』 — 讀賣新聞社, 2006年5月6日
- 『訃報:萱野茂さん79歳=アイヌ民族初の国会議員』 — 毎日新聞社, 2006年5月6日
- 『アイヌ民族初の国会議員、萱野茂さん死去』 — 産経新聞社, 2006年5月6日
- 『萱野茂氏が死去』 — 東京新聞, 2006年5月6日
- 『アイヌ民族初の国会議員、萱野茂氏が死去』 — 日本経済新聞, 2006年5月6日