訃報 平山郁夫氏 - 20世紀日本を代表する日本画家

【2009年12月3日】 東奥日報によると、日本を代表する日本画家として知られ、また文化財保護運動家としても著名な平山郁夫氏が12月2日午後0時38分(UTC+9)、脳梗塞のため東京都内の病院で死去した。79歳だった。

平山氏は広島県出身で15歳の時に原爆で被爆する。1947年に東京美術学校(現・東京芸術大学)入学。前田青邨らに師事し、卒業後も同大学教官として残り画家修業を行う。1953年、「家路」で院展初入選を果たした。

1959年発表「仏教伝来」を契機に仏教を題材とした作品を数多く作った。更に1966年には東京芸大遺跡調査団の一員でトルコを訪れて以後はシルクロードを毎年のように訪れ、悠久の歴史を漂わせる作品も次々発表した。

また法隆寺高松塚古墳バーミヤン遺跡といった世界各地の文化財の修復・保存運動にも尽力を尽くした。

産経新聞によると、「平山郁夫のシルクロード美術館」後藤多聞顧問は「平山氏は5月までスケッチ教室を開催するなど元気だったが、6月から持病の脳梗塞が悪化し入退院を繰り返し、10月下旬からは入院生活をしていた」という。平山氏死去に際し、鎌倉市の自宅には多くの市民や平山氏のファンらが弔問に詰め掛けた。

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