【2006年5月10日】 共同通信と読売新聞によると、写真家の並河萬里さんが2006年5月7日夜神奈川県鎌倉市内の病院で肺癌のため死去した。74歳だった。葬儀と告別式は、10日正午から東京都世田谷区北烏山の源良院で行われる。

並河氏はシルクロードなどの遺跡写真を多く撮影すると共に文化財の保存を訴えてきた。

財団法人島根県並河萬里写真財団によると、日本大学芸術学部写真学科を卒業後KRテレビ(現東京放送)勤務を経てフリーの写真家になった。シリアのパルミュラ遺跡が道路工事で破壊されるのを目撃したのをきっかけに、文化財の撮影を生涯の仕事と決めた。1966年にフランクフルト写真集団特別賞を受賞したのを手始めに、世界各国の賞を受賞した。

イスタンブール国立芸術アカデミー客員教授、京都芸術短期大学(現京都造形芸術大学)客員教授、日本大学芸術研究所助教授を歴任、ユネスコ世界文化遺産主席写真家、ユネスコ・アジア文化センター評議員、島根県並河萬里写真財団常任顧問、国際写真交流協会理事。

出典