訃報 クロード・レヴィ=ストロース氏 - 人類学者、「構造主義の父」
【2009年11月7日】
「構造主義の父」と呼ばれ、著書『悲しき熱帯』『野生の思考』などで知られたフランスの人類学者、クロード・レヴィ=ストロース氏が10月30日(UTC+1、以下同様)、死去した。100歳だった[1][2][3]。AFP通信が11月3日、親戚筋の話として伝えた[1][2]。
ブリュッセルのユダヤ系の家庭に生まれた。パリ大学で法学と哲学を学び[1][2]、後に人類学に転向[3]。1935年から1939年にかけてブラジルのサンパウロ大学に赴任し[1]、先住民インディオ社会の調査を行った[2][3]。第二次世界大戦中は、ドイツの影響を受けたヴィシー政権下のフランスを逃れてアメリカ合衆国へ亡命[2]。この地で構造主義者の言語学者ヤコブソンと出会い、影響を受けた[1]。終戦後にフランスに帰国[2]。
ヤコブソンらの構造主義を文化人類学に導入し[1]、1949年に発表した論文「親族の基本構造」で構造人類学を樹立[3]。1955年に刊行された、ブラジルでの調査・経験を盛り込んだ紀行文『悲しき熱帯』がベストセラーとなった[1][3]。実存主義を唱えた哲学者サルトルとの論争でも知られている[1][2]。1973年にはフランス学会の最高権威であるアカデミー・フランセーズ会員に選出された[2]。
情報源
編集本ニュースは「時事通信」と「東京新聞」、「産経新聞」の以下の報道を情報源としている。
外部リンク
編集- AFP/Carole Landry 『「構造主義」のレヴィストロース氏死去、100歳』 — AFP通信, 2009年11月4日13時33分 - 発信地:パリ/フランス。