自動車メーカー・マツダ工場内で11人を乗用車でひく 元期間工逮捕

【2010年6月24日】

マツダ本社(府中町、参考、2008年5月撮影、GFDL
ファミリア(参考、同型車、GFDL
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ウィキペディアマツダ宇品工場通り魔事件に関する記事があります。

スポーツニッポン(以下スポニチ)によると、広島市自動車製造・販売メーカーのマツダの工場内で6月22日早朝(UTC+9 以下同)、乗用車で侵入した男がマツダの社員ら11人を次々と撥ね、1人を死なせ、他10人に怪我を負わせる事件があった。広島県警は逃走した後自ら110番通報をした派遣社員・引寺利明(ひきじ・としあき)容疑者(42)を逮捕した。

スポニチが目撃者の話として紹介したところでは、引寺容疑者は青のマツダ・ファミリアという車に乗り、6月22日午前7:35頃、警備員の制止を振り切り同社・宇品(うじな)工場(広島市南区)に侵入。工場敷地内を曲がったりUターンしては11人を次々と撥ねた。撥ねられた11人のうち1人は引寺容疑者と同じ期間従業員、残り10人は正社員だった。その後午前8時過ぎに引寺容疑者は携帯電話で110番し、「わしがやった」と通報。その後府中町の山中に逃走したところを殺人未遂などの容疑で逮捕された(後に殺人罪に容疑切り替え)。引寺容疑者は「殺すつもりだった」と供述し、また刃渡り約18㎝の包丁も持っていて「振り回してやろうと思った」とも話している。事件を目撃した男性従業員(26)はインタビューに答えて「(引寺容疑者の乗っていた車は)時速60-70㎞は出ていた」という。

中国新聞によると、この事件で東広島市の浜田博志さん(39)がなどを強く打って死んだ他、19歳から50歳までの10人が怪我し、うち2人が重傷を負った。

中国新聞がマツダの調べとして紹介したところによると引寺容疑者はこの4月1日から6ヶ月間の期間契約社員として同工場に入社したが、「一身上の都合」で同14日に自主退社した。職場でのトラブルは無かったという。中国新聞と日刊スポーツ(以下日刊)によると、引寺容疑者は逮捕の際警察官に「4月に解雇された。[1]マツダに恨みがあった」と話しており、その後の取調べで引寺容疑者は「秋葉原無差別連続殺傷事件のようにしてやろうと思った。むしゃくしゃして殺すつもりだった」[2]と供述している。また47NEWSによると引寺容疑者は2年前に破産宣告を受けており、捜索の際押収した通帳などから経済状況についても調べる。

日刊によると、マツダはここ最近の世界的な大不況による自動車販売の低迷が災って、2008年度は日本国内で約14万8000台を減産したり、派遣社員や期間従業員(いわゆる非正規社員)約2000人が契約終了や雇い止めで解雇され、派遣社員らが地位確認訴訟を起こすなどのトラブルが相次いでいる。2009年6月にはマツダが法律上の直接雇用義務の生じる連続3年以上の派遣が超えないように、派遣社員を期間工として直接雇用し、再び派遣を受け入れる方法を繰り返して広島労働局より派遣法違反で文章で指導したこともあったという。

情報源 編集

  1. 日刊より
  2. 中国新聞より