【2006年10月2日】 読売新聞によると、愛媛県警察本部は10月1日、愛媛県宇和島市の病院で2005年9月に行われた生体腎移植手術において、臓器の提供者(ドナー)に対して金品を渡したとして、臓器売買の疑いにより、宇和島市在住の患者、山下鈴夫容疑者(59歳)と、臓器売買を仲介した、患者が勤務していた水産会社社長で内縁の妻の松下知子容疑者(59歳)を、臓器の売買を規制した臓器移植法違反の容疑で逮捕した。臓器移植法が1997年に施行されて以後、臓器売買による逮捕者が出たのは初めて。

東京新聞によると、山下容疑者は重い糖尿病にかかっていたことから2005年9月に、松下容疑者の知人で松山市在住の貸しビル業を営む59歳の女性から臓器を提供され生体腎移植を行ったが、その見返りとして同11月に現金30万円、また2006年4月に150万円相当の乗用車をそれぞれ女性に提供したとされる。両容疑者は現金提供に関しては容疑を認めている。

読売によると女性は、松下容疑者に200万円ほどの金を貸していた。松下容疑者が臓器を提供すれば金を返した上で300万円を提供すると約束したにもかかわらず、受け取っていないと女性が県警に相談したことが、逮捕のきっかけになった。

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