職業安定法違反の疑い、大手PC販売会社を書類送検へ

【2005年8月11日】

大手パソコン販売会社デルの日本法人が、自社で採用した社員を人材派遣会社に紹介し、自社内で派遣社員として働かせていたことが明らかとなった。神奈川県警幸署は職業安定法で禁じられている「職業紹介」に当たるとして、この法人と、当時の採用担当者である元社員を、同法違反の疑いで書類送検する方針。

朝日新聞の記事によれば、この法人が店頭での販売員として採用した社員を、人材派遣会社と接触し紹介をした上で、派遣社員として働かせていた疑いが持たれている。同法人は職業安定法に基づいた「職業紹介事業」の許可を得ていなかった。労働者の男性が、法人に問い合わせて事実が発覚した。同法人は2004年に神奈川労働局から指導を受け是正したが、会社主導で違法な採用方法を推進していたと、県警は判断した。調べに対し、同法人は、「優秀な人材を自社で確保したかったが、正社員として雇用すれば社会保険等の費用がかさむため、正社員とせず、このような採用を行った」としている。県警は、2002年5月から2003年12月にかけて、約170人ほどを派遣会社に紹介したと見ている。

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