神奈川県初の津波避難タワーが湘南海岸公園に完成
【2012年7月3日】
神奈川県内では初となる、海水浴客などが津波の発生時に避難するための施設「津波避難タワー」が、同県藤沢市鵠沼海岸[注釈 1]の県立湘南海岸公園内に完成し[1][2]、7月1日(UTC+9)に完成披露式典が開催された[2]。同日より使用が開始され、同市が7月7日に行う予定の、海水浴客などおよそ14万人を対象とした津波避難訓練でも利用されるという[1]。
タワーは海岸沿いの[2]標高約7.5mのコンクリート製護岸上に立地している[1]。鉄骨造りの櫓形式で造られており、最上部に位置するステージは標高12.5mに達する[1][2]。県などが試算したところによると、1605年に発生した慶長地震と同じような地震が発生した場合に[注釈 2]藤沢市に到来する津波の高さは最高で10.7mと予測されており[1][2]、タワー上ではおよそ2mの余裕があるとしている[2]。
ステージは広さ約50平方メートルで、約100人を収容できる[1][2]。太陽光発電設備も設置されており[1][2]、ステージ上にあるバッテリーに電力を蓄積し、非常用の電源として利用するという[2]。
タワーは通常時は展望台として一般開放される。夜間には施錠されるが、震度5弱以上の揺れを観測した際には自動的に開錠されるようになっている[2]。また景観に配慮するため、近辺のマンションからは木に隠れて見えづらいように造られている[1]。
完成披露式典に出席した黒岩祐治・神奈川県知事は、「先進的モデルとして、湘南の各地にタワーを造りたい」と挨拶の言葉を述べた。また鈴木恒夫・藤沢市長は、「夏は海水浴客が多数訪れるので、津波が起きた際に逃げ遅れた人のためにタワーは有効ではないか。地元として心強い」と述べ、期待を示した[2]。
注釈
編集情報源
編集本ニュースは神奈川新聞および毎日新聞の以下の報道を情報源としている。
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 毎日jp 『津波避難タワー:藤沢・湘南海岸公園に完成 県内初、きょうから活用 /神奈川』 — 毎日新聞社, 2012年7月1日
- ↑ 2.00 2.01 2.02 2.03 2.04 2.05 2.06 2.07 2.08 2.09 2.10 カナロコ ローカルニュース 『湘南海岸に津波避難タワー、藤沢の県立公園に完成/神奈川』 — 神奈川新聞社, 2012年7月2日