猛烈な台風15号、与那国島を通過

【2007年10月6日】

台風第0715号「クローサ」
先島諸島へ接近中の台風15号(10月4日)。合同台風警報センター/米国海洋大気圏局/アメリカ海軍調査研究所による
6日午後3時50分に
気象庁が発表した
6日午後3時の実況
位置 与那国島の西約80km
北緯24度35分
東経122度10分
大きさ 大型
強さ 非常に強い
中心気圧 925hPa
最大風速 50m/s
進行方向 北西
速度 25km/h
暴風域 220km
強風域 600km

気象庁によると、台風15号「クローサ」(KUROSA) は猛烈な勢力で与那国島を通過して6日午後3時現在、沖縄県与那国島の西80kmの海上にあって、北西へ毎時25kmで進んでいる。中心気圧は925hPa、中心付近の最大風速は毎秒50mで、暴風域を伴っている。6日午後4時には与那国島の西北西約110kmの海上にあるものと見られ、7日午前3時には与那国島の北西210kmの海上の周辺110km、7日午後3時には与那国島の北西350kmの周辺170kmに達し、その後中国本土や東シナ海で勢力を弱めながら北上し、温帯低気圧に変わると見られる。日本本土への上陸の可能性は低いと予想される。

沖縄タイムスによると、与那国島で午後0時4分ごろに最大瞬間風63.2m を観測し、石垣市川平では午前7時20分までの1時間に100mmの猛烈な雨を観測し、沖縄地方気象台は石垣市に土砂災害警戒情報を出した。また、石垣市では12世帯38人、竹富町で3世帯8人、与那国町で2世帯2人が自主避難をした。けが人は石垣市で男性1人、宮古島市で女性1人となっている。石垣市、竹富町、与那国島町、宮古島市、多良間村で合わせて約14500世帯が停電となっている。空の便では宮古空港石垣空港を発着する便を中心に97便が欠航し、約4900人に影響が出た。6日午前1時半ごろ、西表島の北西約15kmの海上でセントビンセント・クレナディーン諸島船籍の貨物船(23000t、乗員33人)がエンジン故障のため漂流したと通報があり、第11管区海上保安本部の巡視船3隻が現場へと救助に向かった。

気象庁によると、台風15号は先島諸島から遠ざかりつつあるが、速度が遅く暴風域が広いため7日未明にかけて暴風がつつき、最大風速は30m/sである。雨も弱まっているが、1時間に30mmの激しい雨が降るところがあり、7日午後6時までに多いところで150mmの雨が降る。波も先島諸島で9m、沖縄本島や奄美諸島でも6mと大しけとなる。また先島諸島では6日夜にかけて高潮が起こるため低地への浸水に警戒するように発表した。

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